新海誠監督の「集大成にして最高傑作」『すずめの戸締まり』、いよいよ明日から公開

新海誠監督の「集大成にして最高傑作」『すずめの戸締まり』、いよいよ明日から公開
11月18日発売のCUTで新海誠監督、そしてRADWIMPSの野田洋次郎にそれぞれ『すずめの戸締まり』についてのロングインタビューをしている。
今までも新海誠監督作の特集を何度も組んできたけど、その度に、特に『君の名は。』の大ヒット以降、強く世の中に伝えたいことが生まれてくる。
作品の中に十分、答は詰まっているのだが、観ていろいろなことを思った人にも、これから観ようと思っている人にも、今のところ観ないつもりの人にも、観ようか迷っている人にも、大切な何かを伝えたいというメディアとしての使命感を感じてしまうのだ。
今回の『すずめの戸締まり』もそういう映画だったので全力で取材をした。
以下、誌面に掲載している記事の紹介文です。
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『すずめの戸締まり』は新海誠監督の「集大成にして最高傑作」だ。宣伝コピーを繰り返しているだけと思われるかもしれないが、本当にそうなのだ。当然のように最初から最後までエンターテインメント映画として面白い。それと同時にデビュー作『ほしのこえ』から一作ごとに向き合ってきたすべてのテーマに向き合い、今を生きる人に何を伝えるべきかを深く掘り下げた、いつまでも心に残る映画にもなっている。新海誠が自らの映画としてのオール5を目指し、それを具現化した作品なのだ。そして新海誠のオール5の映画とは、その時代において表現者の前に立ちはだかる「見えない壁」を壊すような、有効な過激さも持っている。なぜ震災を描いたのか、なぜ音楽のあり方が『君の名は。』『天気の子』と大きく違うのか、なぜ新海映画の代名詞とも言えるモノローグがないのか、なぜこのテーマにリアリティを持たせながらファンタジー映画として成立させられたのか、そのすべてに必然的な理由、まっすぐな意志があり、その貫き方は繊細で丁寧であると同時に過激だ。この映画を多くの人が楽しみ、そして「見えない壁」が壊されることを願いながら、この特集を作った。

(古河晋)

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