現在、絶賛発売中のCUT10月号。
スピルバーグ×キャメロン×ゼメキスの重鎮鼎談や二宮和也×阿部サダヲの『大奥』対談、『劇場版 機動戦士ガンダム00』特集などのコンテンツに対して、非常に嬉しいレス
ポンスを数々いただいています。ありがとうございます。
そんな盛りだくさんだったCUT10月号だが、その中でも是非読んで欲しいと思うのが、21世紀をときめく天才フィルメイカーのクリストファー・ノーランの特集の中でフィーチャーした、弟ジョナサン・ノーランが寄稿したテキスト。
これまで兄が監督した数々の映画の脚本を手掛けた弟ノーランだが、このテキストは彼が、そんな偉大なる兄貴の才能を称えたもの。
ただ、それはただ単純に褒めちぎってるだけのエッセイというわけではなく、非常にリリカルに、非常にポエティックに、そして極めてセンチメンタルに、弟の目から見た兄貴の天才と執念を謳っているのだ。
一言で言えば、カッコイイ。
さすが、敏腕脚本家だけあって、粋とはいえシンプルに抑えた言葉選びから、「クリスには考えがある(Chris has a plan)」というフレーズの繰り返しまで、とにかく激烈に渋くて感動的な文章を書いているのだ。
「兄のためにグラスを掲げる。誰からも”妥協”という言葉の意味を教わらなかった兄のために」。
"I hoist a drink to my brother, to whom, apparently, someone forgot to explain the word 'compromise'"
く~。痺れる。
兄弟そろって、恐るべし才能の持ち主である。未読の方は是非、ご覧になってください。(内田亮)