『AKIRA』ハリウッド実写化に『スター・トレック』ジョージ・タケイ が激怒!


ここにきて、実写化がかなり具現化してきた大友克洋の名作『AKIRA』。
ヒューズ兄弟が監督に抜擢されているこのプロジェクト、先月、金田役にジャスティン・ティンバーレイクやジェームズ・フランコやホアキン・フェニックス(!?)が、鉄雄役にロバート・パティンソンやアンドリュー・ガーフィールドが、そして大佐役になんとモーガン・フリーマン(!!!)が候補に挙がっているというニュースが流れたが、これが大ひんしゅくを買っている。
クレームのほとんどは原作では日本人という設定なのに、候補が白人ばっかりだということ(モーガンは違うけど)。そして、そのムーヴメントの筆頭に立っているのは、アジア系ハリウッド俳優の第一人者、『スター・トレック』のレギュラー・キャストだったジョージ・タケイだったりするのだ。
彼によると、そうじゃなくても日の目をあまり見ることないアジア系俳優にとっては大チャンスなのに、それを踏み躙るハリウッドが許せないとのこと。去年公開されたM・ナイト・シャマランの『エアベンダー』も、原作はアジア人の物語だったのが、白人ばっかりがキャスティングされて大ゴケしたことを教訓にして欲しい、ということだ。
まあ、確かにこれは長年ハリウッドが犯してきた“罪”とも言えるんだろうけど、今、アメリカの最前線で活躍しているアジア系俳優と言えば……ぱっと思いつくのは『アメリカン・パイ』や09年の『スター・トレック』のジョン・チョーや『LOST』のダニエル・デイ・キムや『サイドウェイ』のサンドラ・オーや……あとは“輸入スター”の渡辺謙やチョウ・ユンファやジェット・リーとかになるのかなあ……キャスティングは難しいかもしれない。

個人的にはそれに加え、上記俳優たちがキャスティングされた場合、“健康優良不良少年”という設定も大幅に変わってきて、金田と鉄雄の関係のメカニズムもぜんぜん違うものになってしまうこともかなり気になる。
興味あるプロジェクトだけど、やっぱり“神聖なるものはほっといて欲しい”という気持ちが大きい。(内田亮)
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