パク・チャヌク監督のハリウッドデビュー作、”Stoker”のトレイラーが公開された。
まず、どこからどう見てもパク・チャヌクの映画である、ということがファーストルックからわかるのがすごい。
スクリーンの外郭を緩めた独特なピントの取り方もあると思うんだけど、全体に醒めた狂気が漂っていて、これぞパク・チャヌク映画、という期待を煽る素晴らしいトレイラーになっている。
スコアの使い方、スローモーションの使い方、モチーフの使い方、すべてが超絶的に洗練されている。
ま、昔からそのあたりの演出力は半端じゃなかった人だけど、大舞台に立ってからのこの冴え渡りっぷりはさすがに器がでかいとしか言いようがない。
「美しすぎて怖い」という倒錯感、全体に甘美でインモラルでセクシャルでサスペンスフルで……って、最高級のデヴィッド・リンチ映画みたい。
ニコール・キッドマン、ミア・ワシコウスカというスター俳優の抑制の効いた芝居もすこぶるよいし、パク・チャヌク監督、ハリウッドでも成功しちゃうんじゃないでしょうか。
とりあえず、トレイラーを今すぐどうぞ。
あと、この映画、何気に『プリズン・ブレイク』のウェントワース・ミラーが脚本を書いてるんだよなあ。
そのあたりにもぜひ注目してほしい。
アメリカでの公開は来年3月。早く観たい。(小柳)