大雪に覆われた週末、みなさん、だいじょうぶでしたか? 一面の雪を見るといつも『ファーゴ』や『シャイニング』を思い出し、また観たくなるのですが、まさに現在『シャイニング』ファンは見逃せない映画『ROOM237』が上映中! アポロ計画とか、ナチスとか、ホロコーストとか、先住民の呪いとか、迷宮の中のミノタウロスとか、『シャイニング』に隠された謎やメッセージを歴史学者や作家やジャーナリスト、神秘学者などが独自の視点で解き明かすとんでも映画! 荒唐無稽な妄想と笑い飛ばすのは簡単だが、それぞれの説があまりに熱狂的かつ真剣で、つい息をのんでしまう面白さ。
ネイティブアメリカンのイラストが描かれたふくらし粉の角度や、息子ダニーが三輪車でぐるぐる回るホテルの廊下、絨毯やポスターやセーターの絵柄や、数字のこだわり、などなど、うわー、そんなとこまで観てるんだ!というおたくっぷりに脱帽。「ROOM237」とはもちろん、主人公ジャック(ジャック・ニコルソン)が老婆の幽霊に出会う部屋番号だが、スティーヴン・キングの原作では「217」だった。その数字に変更した理由とは……。キューブリックの脳内の旅を体験してみたい人はぜひ。
http://www.room237.jp/
(井上)