前夜祭ライブその2

前夜祭ライブその2

DJタイムにザ・ミュージック“ピープル”がスピンされて大シンガロングへ。最終日に向けて期待が高まる素晴らしい光景だった。その直後に出演となったのはZIG ZAG! 関西シーンで80年代に活躍した伝説級バンドが近年復活。ベースに井上富雄を迎え、ブルージーなグルーヴとパンクの爆発力を併せ持ったド迫力ライブを展開する。ヒロシさん、キレッキレである。なんか元気貰った。帰ったらCD買おう。関西パンクを通ってる人の心意気は、やっぱりとんでもないな。

そして、前夜祭ライブのトリを務めるのはBRAHMANだ! 初っ端“PLACEBO”から狂騒の観客エリアに突入するTOSHI-LOW。「3日目のグリーン・ステージだろうが、南三陸の小さなライブハウスだろうが、原発から20キロ離れた、もう誰も来ないライブハウスだろうが、このステージこそが俺たちの死に場所!」と、焦燥感とハードコア・スピリットにまみれながらどんどん加速してゆく。自らの貫禄すら置き去りにするような決死のパフォーマンスになった。ただただ圧巻。爆音と叫びのような歌で人を生かしている。「喋るブラフマンとして出させて貰うのは初めてです」と前置きしてから、TOSHI-LOWはフジロックに掛ける思いや、被災地で得たという「まず、自分のそばにいる人を大切にしてくれ」という思いを語った。3.11という悲劇には取り返しのつかないものが無数にあるが、成長のきっかけとなるものもある。それを今、もっとも体現しているバンドが、ブラフマンではないか。

前夜祭とは思えないほど濃密な一夜になった。大きな、悲しい知らせもあったけれど、明日からの3日間も全力で楽しみながらフジロック・ブログを続けます。よろしくお願いします。これから現地に向かわれる方は、どうぞ道中お気をつけて。(小池宏和)
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