The Drumsのリキッドルーム恵比寿公演を観て。

The Drumsのリキッドルーム恵比寿公演を観て。

昨夜のThe Drums@リキッドルーム恵比寿。

ジョニーとジェイコブ、2人に戻って制作された『エンサイクロペディア』を引っ提げての公演。ミニマムなサウンド構成はもちろん、あのアルバムのダークさがライブでどう表現されるのか内心どきどきしていた。何しろドラムスといえば、悲しみを目一杯発散するエネルギーこそが真骨頂であり、今作のアブストラクトなプロダクションがどうライブで表現されるのかまったくの未知数だったからだ。

結論から言えばすごくいいライブだった。ドラムスは、いつまでも過去に縛られたスタイルでスタンダードをやるバンドではなかった。メンバーの脱退というヘヴィな出来事に導かれたのは皮肉だったと言えるかもしれないけど。でも、今の彼らは真っ直ぐ前を見ていたし、過去のドラムスを「更新」するのではなく、突き放して客観的に捉えることができたのだと思う。そのうえでジョナサンはもうステージで必要以上に激しく振舞わなくなったし(やっぱりちょっと恋しいけれども……)、ジョニーとジェイコブ以外は完全にライティングで消される(!)ステージはなるほど、なアイデアだったし、シンセのこんな大人のなり方もあるのだな、と、嬉しかった。他国の公演では”Forever And Ever Amen”もやったみたいなので、聴きたかったな。

さて、昨夜のこの公演には、Ykiki Beat(ワイキキビート)という東京を拠点とするバンドがオープニングで登場していました。

これまでも洋楽アクトとステージを共にしたことの多い彼らですが、観るのは初めてだったのでかなり楽しみにしていた。

完全に2010年代以降の音楽の聴き方を象徴する、「新世代」という形容をも超えた存在感だった。Foster The Peopleなどを引き合いに出されることも多いようで、もちろんFosterも前述したようにポップもロックもソウルもなんでもありで、それらを並列化してポップ・ミュージックとして鳴らしているわけで、そういう意味では通じる部分があると思った。あと、究極的には世代感なんてあまり関係がないし、ごくごく普遍的な言葉にどれだけのエモーションを込められるか、という意味においても。

気になるかたは↓のMVを。


そういえばFosterつながりということで、前も書いたけど↓のThe DrumsのMVは、Fosterの”Coming Of Age”と同じ監督(BRTHR)。


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