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    磯部正文のソロ・デビュー作がすばらしい

    磯部正文のソロ・デビュー作がすばらしい

    Do we Know?/磯部正文
    TFCC-89309 TOYS FACTORY
    8月25日リリース

    リリース前に、もうワンマンやってるし、
    (レポート → http://ro69.jp/live/detail/37322
    それについてこのブログでも書いたし、
    (このへん → http://ro69.jp/blog/hyogo/37293
    こないだのROCK IN JAPAN FES.にも、出演ずみ。
    (クイックレポート → http://ro69.jp/quick/rijfes2010/detail/38629)。


    という、満を持しまくった状態でリリースされる、いっそんのソロ・デビュー・シングルです。
    既に報じられているように、プロデュース&アレンジはヒダカトオル。
    レコーディング・メンバーは、ギター:本人とアイゴン、ベース:アスパラガス原直央、
    ドラム:アジカンキヨシ(1、2曲目)と恒岡章(3曲目)、
    あと、プロデューサーもアコギとキーボードで参加。

    1、2曲目は新曲で、3曲目は、1972年にアメリカでヒットしたというBREADという
    バンドの曲のカヴァー。昔、CAKEもカヴァーした曲です。

    で、どれも、「そう! いっそんはこうでしょう!」と叫びたくなるすばらしさです。
    あれ9年くらい前だっけ、桑田佳祐が「波乗りジョニー」を出した時に、
    「そう! 桑田さんはこれでしょう!」とうれしくなったのを思い出した。
    なんか似てる、その時の感じに。

    なんというか、そのように、本来の自分の得意技だったりとか、己の最強ポイントだったりとかを、
    スッとそのままストレートに出せなくなることが、アーティストには、ある。
    それは、「出したくない」場合もあるし、「本当に出せなくなる」場合もあるんだろうと思うが、
    とにかく、そうなってしまうことがある、という話です。

    桑田さんの場合、当時、インタビューできいたところによると、
    ソロを始めた頃、某音楽雑誌に(※弊社ではありません)
    「サザンと変わらないじゃないか」と書かれて、「あ、ソロってバンドとは
    違うことをやらなきゃいけないのか」と思って、それであえてサザンとは
    違うことをやり続けてきたんだけど、それもヘンだなあ、なんかもう、
    そういうのは別にいいかなあ、と思って、この曲を書いた。
    と、おっしゃっていました。

    いっそんの場合、プロデューサーがきっかけになっている。
    あんたの最強ポイントはここなんだから、ここをやりなさい!
    ここやんなきゃダメ! って、ヒダカプロデューサーにすんごい断定されて、
    それでできたのが、このシングルだということです。

    その断定されっぷりにオロオロしながら制作していた時のことを、
    いっそん、bridge最新号のインタビューで語っています。
    おもしろいです。というか、大笑いです、読むと。
    「マーズ・リトミックみたいな曲、ダメです!」とまで言われたらしい。
    こちらです。ぜひ。→ http://ro69.jp/product/magazine/8

    とにかく、「会心の出来」とはまさにこのことだと思う。
    おすすめです。

    なお、ちょっと前にちらっと会った時、きいたんだけど、
    プロデューサー、サウンド・プロデュースやアレンジに留まらず、
    レコード会社の宣伝の会議にまで出席しているそうです。
    かつての「LD&Kの日高さん」状態ですね。
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