前回の続き。
本日搬入(しつこい)、明後日の3月31日発売、
SIGHT2011年春号・5月号についてです。
この号、
第一特集「正常だから鬱になる」
第二特集「中東発『政治組織なき革命』は、世界を変えるか」
の、ふたつの特集が看板ですし、絶対おもしろい自信ありですが、
今回はそこではなく、連載についてです。
(特集についてはまた書きます)
このSIGHTには、斎藤美奈子「J-POP文学論」という連載があります。
文芸評論家の斎藤美奈子さんが、日本の歌謡曲・ポップスの歌詞から、
その時代の生活や趣味嗜好や思考や思想などを読み解いていくエッセイ。
今回で第7回目。毎回めちゃめちゃおもしろい。
で。1回目、1960年代から始まったこの連載、今回の第7回目で、
「1980年代その2」というところまで来ました。
今回は、1980年代前半に流行した男性アイドル・男性歌手による歌謡曲に顕著な、
特色は何か、というテーマで、その頃のヒットソングがいっぱい引用されているのですね。
まず、当時のジャニーズ。マッチとか、トシちゃんとか、シブがき隊とか。
あと、イモ欽トリオとか。チェッカーズとか。尾崎豊とか。
で。今回のこの連載の中で、斎藤さんが引用されている、それらの曲の歌詞。
私、自分でもびっくりするくらい、どれも覚えていました。
こういうふうに歌詞を引用する時って、校正のため、「歌ネット」とかの
歌詞サイトなんかで検索して、間違っていないか照らし合わせるんですが、
それをやる前に「あ、ここんとこちょっと間違ってる」っていうのが、わかったくらいでした。
しかし。
それ以上に驚いたのは、そこまでよく覚えているにもかかわらず、
斎藤さんが分析しておられる、それらの曲に共通するカラーや、特色や、思想性について、
自分がまったく気づいていなかったことだった。
うわ、ほんとだ!
というか、なんでそれに全然気づかないまま聴いてたんだ、俺は。
こんなに歌詞をよく覚えてるのに。
で、その特色が、歌詞に、こんなに明らかに表れているのに。
という、驚きです。
当時、なんで気づかなかったのかは、まあわかる。
その渦中にいると、「それが普通」なので、とりたててその特徴を意識しないからだ、と思う。
ただし、90年代とか00年代になって、ふり返って、「あの頃はこうだったよなあ」って
気づかなかったのは、どんくさいというか、迂闊だと、つくづく思いました。
毎回そういう驚きがあります、この「J-POP文学論」。
おすすめです。
SIGHT最新号、詳しくはこちら。
http://ro69.jp/product/magazine/9