何よりもまず、Vaundyが登場した瞬間に体温が1℃あがったんじゃないかと思うほど体を熱くさせる、その圧倒的なスター性。一挙手一投足が光のオーラをまとっているようにきらきらと輝いていて、LEDビジョンなんてなくったって、ただVaundyが歌い踊るだけでこんなにも没入できて、こんなにも楽しい。
そして、横浜アリーナを轟音で制圧する圧倒的なグルーヴ感。JAPAN12月号のインタビューでも語ってくれていた通り、Vaundyの楽曲はリズムとグルーヴの音楽であり、それを浴びているとどうしたって自然と体が揺れてしまう。客席後方まで漏れなく全員が音楽に合わせて体を揺らし手をあげていて、Vaundyを渦にした大きな音のうねりが波動となって立ち現れているようだった。
そこにVaundyの「血が出るまで歌う」声が乗って、グルーヴを操縦するんだからもうひれ伏すしかない。横浜アリーナ3デイズ公演に連日全身全霊で立ち向かった結果、今夜は少し声が枯れていたにもかかわらず、セットリスト後半になるにつれてどんどんボーカルにハリとツヤとエネルギーが増していて、もはやすごすぎて笑ってしまうレベルだった(し、泣きそうにもなった)。
セットリストにはみんなが聴きたいあの曲やあの曲に加え、『replica』Disc 1の新曲が登場したことで、リズム・メロディ・ボーカル、すべての表現にますます立体感が加わっていて、大迫力の仕上がりに。ライブが終わったあとにはVaundyのポップがしっかりと全身に行き渡り、ちょっと放心しながらも気持ちよく満ち足りていて、引き続き火照ったままで帰路についた。
今回のツアーはもう全公演ソールドアウトしてしまっているけれど、来年7月27日(土)と28日(日)に幕張メッセでの2daysライブがあるとのこと。さらにさらに3月1日(金)公開の『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』主題歌として新曲を書き下ろしたというニュースも!
Vaundyは2024年も、ライブや新曲を通して僕たちを熱くさせながら、もっともっと光輝き続けるようだ。(畑雄介)
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