『狭心症』、驚愕のPV

『狭心症』、驚愕のPV

2月9日にリリースされるRADWIMPSのシングル『狭心症』は強烈な内容だが、PVも壮絶だ。
日本のロックがこれまでどうしても踏み越えることのなかった国境線を今の野田洋次郎は、まったく無防備に裸足でスタスタと踏み越えていってしまう人になっていることがよくわかる。

ラッド史上、最もキャッチーでわかりやすいシングルかと思われた『マニフェスト』をリリースしたときも、PVのラストで、実はとんでもない世界の入り口に立っているのではないかとゾクッとさせられたが、“狭心症”ではそのとんでもない世界のど真ん中に立っていることがこのPVで証明されている。

日本という「実はどこまでも残酷な本当の世界の姿」から隔離された世界に生まれ育ち、どこまでも「実は残酷な本当の世界の姿」が見えてしまう時代を生き、そしていつでもそこに突き落とされる仄かな不安を抱えた、今の、この国の、嘘偽りない感覚を真の「日本のロック」として今のRADWIMPSは初めて逃げることなく鳴らしている。
野田洋次郎は、もう命がけでそれを音楽にするしかないという境地を突き進み始めている。
この曲やこのPV、またこれからの活動が巻き起こす全てのことを彼らは恐れていない。
今のRADWIMPSはロック・アーティストとして尖りきっている。(古河)
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