NIKIIE、『hachimitsu e.p.』を聴いた


昨年1stフルアルバム『*(NOTES)』をリリースしたNIKIIEの、2012年第一作目となるミニアルバム『hachimitsu e.p.』を聴いた。

今までの作品以上にJ-POPシーンの真ん中を射抜くようなポップ濃度が濃くなった1枚だけど、
孤独の中からそっと手を差し出してくるような、悲しみと優しさが同居する切実さはやっぱりNIKIIEらしい。
甘いお菓子のような愛らしくてポップな曲でも、光の後ろに必ず陰影がある。

NIKIIEの曲には、自分自身や他者についいろんなものを「求めてしまう」姿がよく出てくる。
まあ、それはわがままな女心とも言えるんだけど、
何かを手に入れても、満ち足りなかったり不安だったりしてもっと欲してしまうのは人の性でもあるわけで、
そういう自分の中の如何ともし難い部分を軽やかに鳴らしてみせるやり方に、NIKIIEのポップ・アーティストとしての手腕があるように思う。

超王道バラードの“涙星”のPVなど、視聴は以下でできます。
http://columbia.jp/nikiie/disco.html

個人的にはチアフルな“カナリア”、シンプルな“ito”も好きだし、
“good night my sweet home”は、実家が被災した彼女のことを思わずにはいられない曲。(福島)
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