絶妙すぎるラインナップです。
きのこ帝国、SuiseiNoboAz、The SALOVERS、the cabsが出演した
渋谷O-nestでのイベント「HaniHani Night!!!」。
たとえばきのこ帝国+the cabsとか、サラバーズ+ボアズとか、
それぞれのバンドの組み合わせは「わかるわかる」という感じだが、
それが4バンド揃うと、なんというか、全方位的に栄養満点という感じ。
どう考えてもおもしろそう。案の定O-nestはぎゅうぎゅうでした。
一番手はきのこ帝国。
ほんと完成度の高い、というか、世界観のできあがったライヴをやるバンドだが、
それに加えて、お客さんの反応が前観たときと全然違う。
観客ひとりひとりの中に、しっかりきのこが根付いている感じだ。
デビューアルバム『渦になる』リリース後初めてのライヴだったそうで、
なるほど、確かに何かが変わり始めている。
6月1日に渋谷屋根裏で行われるレコ発も楽しみ。
二番手に登場したのはSuiseiNoboAz。
何度も観ていますが、今回は新曲だらけ。
久しぶりのライヴだということでVo・Gの石原はやたら楽しそうだったが、
その新曲が、なんかすごいことになっている。
一言で言うと、明らかに変態度が増している。
これまでのボアズとは違うグルーヴが生まれている。
不安と興奮と衝撃が一度にどかっと襲ってくる。どうなるんでしょうかここから。
続いてはThe SALOVERS。
今秋メジャーデビューを果たすことが明らかになったばかりだが、
観るたびに成長しているのには驚くばかり。
「台湾」って叫ぶ新曲をやっていた。
7月にリリースされるプレデビュー盤に収録される曲らしい。
しかしその新曲よりもむしろ、“サリンジャー”とか“夏の夜”みたいな
過去作の収録曲が、明らかに洗練されてポップに響いているところに手応えを感じた。
トリはthe cabs。
明らかに、この日出演した4バンドのなかでもっとも荒削り。
でも、前観たときよりはとっちらかりぶりも整理されている印象だった。
何より、いざギアが入った時の爆発力には、わかっていてもぶちのめされる。
緩急のリズムでいうと、緩・急・緩・急・緩・急・急・急・急、という感じで、
その「急・急・急・急」のときのダイナミックな感じはほんとうに面白い。
これだけの長丁場のイベント(19時開演で、キャブスが登場したのは22時すぎ)で、
最後までちゃんと待っているお客さんがあんなにたくさんいたことこそが、
このバンドへの期待の証だ。最後なんて死ぬほどブチ上がってた。(小川)