「亀の恩返し」が本当に素晴らしかった

「亀の恩返し」が本当に素晴らしかった

昨日は、「亀の恩返し2013 2日目」@日本武道館へ。

スピッツ、秦基博、KREVA、いきものがかり、平井堅、THE HUMAN
BEATS(キヨサク、Mummy-D、箭内道彦、亀田誠治)というアーティストの名前を挙げてしまえば誰もがわかるとおり、超貴重な一夜となった。
平井堅のステージには草野マサムネが登場したり、KREVAのステージにはMIYAVIがサプライズ出演したり、アンコールでは上記のほとんどのアーティストによる共演が見られたりと、豪華とひと言で表現してしまうには、あまりに大きく深い幸福感で満たしてくれる時間だった。
フェスで感じられる多幸感そのもの、あるいは、音楽の強さと優しさが全開になり、受け手もストレートに感動することが許されるというポジティヴな空気、というか。
とにもかくにも、本当に素晴らしいイベントだった。

と同時に、亀田誠治というプロデューサーの偉大さが心底実感できる一夜でもあった。
いまさら言うまでもなく、「多岐のジャンルを手掛ける」ということで言うなら、亀田以上に守備範囲の広いプロデューサーは恐らく存在しないだろう。
スキル、テクニック、センス、経験など、それはもういくらでも理由は挙げられるが、段違いの精度を誇る亀田ワークスを支えるもの、それは「音楽、そしてアーティストを愛する力」なのではないか。そんなことを思った。
「読解力」「咀嚼力」「審美眼」、そんなふうにフラットに言うこともできるが、終始楽しそうに演奏し、各アーティストと笑顔でコミュニケーションをとり続ける彼を見ていると、あえて、「音楽を愛する力」と言うべきなんじゃないかという気がした。
いきものがかりの水野良樹いわく、「亀田さんはいつでも、『君たちはそのままでいいんだよ』と教えてくれるプロデュースをしてくれる」と。
その言葉の意味を、それぞれの世界観とポテンシャルをパンパンに詰め込んだ音楽をもって、すべてのアーティストが素直に表現しているように見えた。

これだけのイベントなので、「次も楽しみ!」と無邪気に言うのは憚られるけれど、それでもやっぱり、またすぐにでも観たい。ぜひ、お願いします。
写真は、この日配られた会場限定のプリッツ。(小柳)
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