サー・ポールやツェッペリンもファン♪/コックニー名物

サー・ポールやツェッペリンもファン♪/コックニー名物

Chas & Dave。

といっても、ほとんどの日本人は知らないでしょうが。
ここUKではNo.1シングルや全英トップ10アルバムを何枚も出すほどの人気を誇るナショナル・トレジャー。

中世以降ロンドンの下町で育まれてきた大衆アート=「コックニー・ライム(どぎつい社会風刺を笑いでくるんだ隠語やフレーズ)」をテーマにした歌を書き、コックニー訛りで歌い&演奏するのが得意なおじさんたち。

ライヴのバンド編成は、
жチャールズ・ホッジズ(Vo. ピアノ、バンジョー、ギター)
жデイヴ・ピーコック(ベース、Vo バンジョー、ギター)
жミック・バート(ドラムス)
の3ピース。

客との関係性という意味でなら、パブ・ロック的位置づけが近いかな。

パブ・ロックといってもドクター・フィールグッドやエディ&ザ・ホット・ロッズみたいなやつではなく、
サウンド的にはもっと英伝統のミューッジック・ホールやパブ・シングアロング(つまりは宴会ソング)、古来イングリッシュ・フォークetcの要素がより前面に出たスタイルですが。
ポーグスほどケルト色が強くなく、むしろ純イングリッシュな響きのboogie-woogie ピアノが売り物。

とにかくここUKでは、
クリスマスや結婚式や誕生日や自分が贔屓にしているサッカー・チームが勝ったときとか、「おめでたい」場で酒が入ったりすると必ず出てくるのが、このおじさん達の歌。

”Scruffy Old Cow(Scruffyは「薄汚い」、Cowは「ブスなおばちゃん」の隠語)”
”Stars Over 45(45歳過ぎのスター)”
”Massage Parlor(いわゆる「風俗」/Pay UP(さっさとカネ払え!)”
”What A Miserable Saturday Night(何て惨めな土曜の夜)”
”Wish I Could Write A Love Song(あぁ俺にラヴ・ソングが書けたら)”
”Beer Belly Banjos(ビール腹のバンジョー)”

といった調子で、筆者などはいつも曲名を聴いただけで吹き出してしまうんですが、
聞けば、何とあのサー・ポールも彼らのファンだそう。
(このおじさん達、昔アビィ・ロードで録音したこともあるから、あれが縁?)

「昔から新曲ができるたびにサー・ポールに送って感想を聞くようにしてるんだけど、いつもマメに音楽面でのアドヴァイスをしてくれたり、『次のシングルはこれがいいんじゃない?』みたいな感じでアドヴァイスをしてくれるんだ(Voのチャールズ・ホッジ談)」。

サー・ポール直々のアドヴァイスですか、すげぇ、、、。

しかもこのおじさん達、なんと、
79年のツェッペリン@ネブワース(!)のサポートを務めたこともあり。

メインの2人=Chas(チャールズの呼び名) & Daveは、60s〜70s頃セッション・ミュージシャンとして活躍していたらしいので、
どうもその頃ジミー・ペイジと知り合いになった模様。

ロンドン・ミュージシャン・サークルの人脈って、つくづく奥が深い(笑)。


PS
あ、筆者は今週末から某バンドの取材で海外出張に発つので、
このブログも週明け数日は更新できないかもしれません。

では皆さん、良い週末を〜。
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