今回の英国暴動について思うこと


ここ数日UK各地を戦場さながらの光景と化していた暴動騒ぎも、今日8/11(木)で6日目。

英国時間の昨日8/10(水)、
「暴徒対策として、新たに16000人の特別機動隊をロンドン市警から派遣。
場合によっては機動隊のプラスティック弾やウォーター・キャノンの使用も許可する」
という声明をようやく英国政府が発表。

おかげで、昨夜から英国各地の暴動は急に沈静化し始めた。
ようやく本気になった警察に対し、過去数日大手を振って窃盗、破壊、放火行為を繰り返してきた暴徒も恐れをなし退散した?


そんな今朝の朝刊をデカデカと飾っていたのが、上の顔写真と共に報道されていた「暴動後」の英国。

★11歳のスクール・ボーイ、31歳の小学校教員、32歳の郵便配達員、19歳の大富豪の娘、42歳のチャリティ・ワーカー、
などを含む約1000人あまり。

これらは今回の暴動の「被害者」ではなく、
ドサクサに紛れて街中の商店や倉庫、スーパー等を襲撃し、
テレビやラップトップ、スマート・フォン、衣服、靴etcを盗み、銀行のキャッシュ・マシーンを壊し(ただの銀行強盗か)、
あげくの果ては店舗や住民の家屋を破壊し、放火までした「暴動の加害者たち」だった!!!

つまり、上に記した「一見ごく普通の英市民たち」は、
国中に設置されている防犯カメラなどで当局に顔が割れた「暴徒/窃盗現行犯」でもあったことが判明。

彼らの多くが早速逮捕され、昨夜から国中の裁判所で夜通しで行われている公判に出頭し、
次々に刑罰を言い渡されている。

にしても、大富豪の娘や、いい年をしたチャリティ・ワーカー、小学校の教員etcが何を血迷ってこんな卑劣な犯罪行為に走ったのか???

今回の暴動に対する警察の対応の遅れ&「盗んでも(暴徒の数が多すぎて)警察は何もできない」状況を見て、
「じゃあ俺も!じゃあ私も!みんなでやれば盗みをやっても怖くない」群集心理&目先の物欲に駆られたレミングの集団が
「暴徒」の実態だった、ということになる。

左翼&リベラルな知識層や政治家、左翼メディアなどは、
今回の暴動の原因をことさらに「貧困層の不満や鬱憤」、
「人種問題(暴動の発端になったのは、8月4日ロンドン北部トッテナムで薬物密売を捜査中の警官が29歳の黒人容疑者を射殺した事件に対する抗議デモだった)」
などに結びつけ、

最近のアラブ諸国の「民主化デモ」や、
70後期~80sの英国で頻繁に起きた「反政府・反人種差別デモ&暴動」と比較して語る輩が多く、
パンク世代の筆者としては「ただの略奪・破壊行為に走っている今回の暴動には何の思想も政治イデオロギーもないじゃん!」とムシャクシャするような不快感を抱いていた。

TVや新聞で左翼リベラルな学者、政治家、ジャーナリストが良識人ぶって今回の暴徒を擁護する発言をする度に、
画面に向かっていちいち言い返してやりたい衝動に駆られていた。

今朝のニュースを見て、
今回の英国暴動がそんな「高尚な政治活動」ではなかったことが、これではっきり露呈。

おかげで数日ぶりにすっきりしました♪♪♪


★この件についてはまだまだ書き足りないことがあるので、続きは次号のRockin'onコレポン通信でも書こうと思ってます。
よかったら、そちらもぜひ。
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