3月16日にリリースされる最新作『勇気も愛もないなんて』は素晴らしい作品だが、何がもっとも素晴らしいのか、悩みに悩んでただ一つだけ挙げるとすれば、それはみっちゃんの歌だ。
歌でこのバンドをドライブさせる。
歌でこのバンドの伝えるべきことを伝える。
歌で歌詞、メロディ、アレンジをまとめ上げる。
歌でバンドをひとつにする。
光村の、何かを引き受けた歌の力がこのアルバムを今こそリリースすべき感動的なものにしている。
そんなアルバムのツアー初日だった昨日のEXシアター。
たまらなく歌のライヴで、再びひとつになったNICOのライヴで、言うまでもなく感動的なライヴだった。
初日ならではのバタつきも含めてみっちゃんの歌が強引にエモーショナルに引っ張っていく姿は、これまでのNICOがなかなか出せなかった、ある種のわがままさだと思った。
そして、その戦い方がカッコよかったのだ。
このツアーはいずれ4人のターニングポイントになりそうな、力強い予感に満ちている。
NICO Touches the Walls、『勇気も愛もないなんて』ツアー初日を観た
2016.03.05 11:37