久々に観たAimerのライブ。
個人的には昨年の武道館以来のワンマンライブだったが、喜怒哀楽がひとつの歌声で、
もっと言うと、たったひとつのブレスだけで相反する感情が表現されてしまうような、2時間がただの2時間ではなく、
深い奥行きに向かって一歩一歩進んで行くようなとても濃い時間だった。
言うまでもないが、とても贅沢で、とても幸福な時間だった。
Aimerはそもそもひとつの声を多層的に聴かせることができる稀有なシンガーだったが、今ここにきての、この覚醒じみた深まりは一体なんなのだろう。
たくさんのクリエイターとのコラボレーションを重ね、多くの経験を重ね、挑戦を重ね、
この境地にたどり着いたことは間違いないが、驚くべきは、この先にさらなる深淵が見える感覚が、同時に押し寄せてくることだ。
その果てのなさが、どこか澄み切った湖を思わせ、彼女の音楽に不可侵で神聖なとうとさを与えているのだと思う。
いつまでも聴いていたい、本当に素晴らしいライブだった。
Aimerの”hiver”ツアー、NHKホールでのライブを観て
2018.02.21 13:01