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    欅坂46、欅共和国のステージを富士急で今年も観た。平手から目が離せない

    欅坂46、欅共和国のステージを富士急で今年も観た。平手から目が離せない
    オープニングからエンディングに至るまで、あるいは衣装のあり方や演出のひとつひとつに至るまで、理由のなくそこにあるものはない。
    徹底的に貫かれた美学。
    ここまでやるのか、という素晴らしい場面ばかりだった。

    それは平手のカリスマありきの求心力だとしても、それでも、一人ずつ異なる息遣いが、半ば無理矢理にひとつ美学に貫かれていく様は、それ自体があまりに稀有だった。
    このかけがえのない現象を欅坂46の、欅坂46だけの凄さだとするなら、野外ライブではその核心が露わになる感じがする。

    髪をびっしょり濡らしたまま、前髪の奥に鋭い視線を秘めた平手の表情は、見るたびに切迫感を増していく。
    ステージの上にも、モニターを通しても彼女の姿を探している自分を認識しながら、ずっとライブを観ていた。
    昨年の欅共和国では、明日にもいなくなってしまいそうな儚さが印象に残ったが、今年は確固たる意志に基づいたパフォーマンス、その完成度を追求し続ける確かな強さを感じさせてくれた。

    欅坂46のライブには、あくまで「瞬間」の爆発を積み重ねて物語を作っていくという、連続していく刹那感がある。
    その究極のひとつが今日のライブだったと言っていいんじゃないか。

    夏のロック・イン・ジャパン、8月4日。
    4日間のトップバッターを、欅坂46は務めてくれる。
    今の彼女たちをGRASS STAGEでまた観れる。
    とても楽しみだ。
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