本作を「ビートルズ・アルバム」のリストに入れるのには、抵抗がある。
というのも、もともと2枚組EPとしてリリースされた本作は、
あくまでTV番組用に作られたサントラと、
それまでに発表していたシングルなどを寄せ集めた「作品」だからだ。
けれど、この「アルバム」は結果、そのような「記録集」という体裁をとったことで、
「ビートルズの1967年」というものがどういうものだったのかを完璧に言い尽くすものとなった。
その年の初めに「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー/ペニーレイン」があり、
6月にはアルバム「サージェント・ペパーズ」があり、
その後すぐに全世界同時中継での「愛こそはすべて」があり、
8月には5人目のビートル、ブライアン・エプスタインを失い、
そして、12月には初めての「酷評」を浴びることになる作品「マジカル・ミステリー・ツアー」を放送する――。
とてつもなく素晴らしいものが築き上げられ、
そしてそれは失われようとしていた、そんな年だったのだ。