ウィル・バトラー(アーケイド・ファイア)のソロライブを観た

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アーケイド・ファイアのウィル・バトラーが、ソロアルバム『Policy』の発売にともないツアーを開始し、NYでライブを行った。

NYはこの日豪雪だったにも関わらず、前座のTEENの時から観客はすでにパンパン。会場のバワリーボールルームはキャパ600人とは言え、ファンの熱さがさっそく伺えた。ウィルは、アーケイド・ファイアのメンバーではあるけど、ソロとしては初。ライブが始まる前は、自分で楽器のセッティングをステージに出て来て行っていたのが、インディスピリットを失ってない感じで良かった。

しかし、ライブが開始したらしっかり着替えてきていて、しかも、白いタキシードに黒い蝶ネクタイ!やる気満々なのだ。ドラムの前には、クリスマスのようなキラキラの電飾があったし、コーラス兼楽器演奏の女の子達3人も、タイトで胸が開いたスパンコールの衣装で、パーティモード全開。

それがウィル・バトラーのソロ作の良いところだとも言えると思う。アーケイド・ファイアのメンバーのソロ作だからとか、または兄でフロントマンのウィン・バトラーへのコンプレックスみたいなものが皆無なのだ。普通だったら、もう少し考え込んだ作品とか、超ミニマルだったりなど、外す作品を作りそうなのに、これが超王道。だからライブも真正面をどうどう向いた内容で、まったく逃げようとしてないところが素晴らしい。そのスピリットは、社会から目を反らさないアーケイド・ファイアにも繋がる部分。

しかし、サウンドは、アーケイド・ファイアを彷彿とさせる瞬間がほとんどないのも、また奇跡的と言えるかもしれない。自分で「アメリカン・ソングブック」に通じる曲を作りたかったと語っていて、この日も、Violent Femmesの”American Music”を少しカバーして、「Do you like American Music」と歌う場面があったが、アルバムの曲は、エレクトロファンクから、ピアノバラード、ロカビリーと幅広いのだけど、どの曲においても、王道を目指しているのだ。初めてフロントに立ち、気持ち良くすべてのエネルギーを発散している姿も良かったし、パンパンの観客も踊りまくり。アーケイド・ファイアで築いたファンとの強い心の結びつきを感じる、とにかくやる方も、観る方もそのスピリットが素晴らしいライブだった。

"ANNA”のビデオはこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=0xZxpd23iuU
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