クリストファー・ノーラン監督の最新作『ダンケルク』が今年7月にアメリカで公開となる。様々な意味で期待されているこの作品について、監督がLAタイムズ紙に語っている。
http://www.latimes.com/entertainment/movies/la-et-mn-christopher-nolan-20170331-story.html
何より大きな話題のひとつは、ワン・ダレイクションのハリー・スタイルズが出演すること。ノーランは、この意外な起用について、以下のように説明している。
「作品のキャストをしている時に、すでに俳優として成功している役者がどんどん決まっていった。ケネス・ブラナーに、マーク・ライランス、トム・ハーディ、キリアン・マーフィーなどね。だけど、海岸で包囲された兵士には、若くて無名の役者を起用したかったんだ。ハリー・スタイルズは、無名とは言えないけど、でも俳優としての経験はない。だから、彼にオーディションしてもらったんだ。実際何千人もの若者をオーディションした。様々な組み合わせでね。それで彼が本当に素晴らしかったから起用することにしたんだ」
またハリーはこの役を演じる際にトレードマークの髪の毛を切っている。それを躊躇しましたか?という質問には、
「そこまでは答えたくないな」
と語っている。なぜ?とも思うが、やはり何か問題でもあったのか? または余計なことを言ってファンを動揺させたくないのか?
ハリーは、インスタグラムで、髪を切ったことをポストしていた。
この貴重な髪は、Little Princess Trustというガンで髪を失った子供達のためのチャリティに寄付されている。
ハリーが海に沈んでいく緊迫した映像も含まれる『ダンケルク』日本語の予告編はこちら。
また、ご存知のようにハリーは、映画デビューのみならず、今週4月7日に待望の初ソロ・シングル”Sign of the Times”も発表する。すでに発表されているジャケットはこちら。これもなぜか海の中だが。
SIGN.OF.THE.TIMES // 7.APRIL.17 // pic.twitter.com/W6ij1giOdX
— Harry Styles. (@Harry_Styles) 2017年3月31日
このシングルについては、そのタイトルにかけて3月31日プリンスの『Sign O' the Times』の発売30周年記念日に発表されたが、SPIN誌
などによると、アルバムは、カニエ・ウェストから、エド・シーラン、ブルーノ・マーズなどを手がけているJeff Bhaskerがプロデュースしていて、クイーンから、デヴィッド・ボウイなど70年代のブリティッシュ・ロックを彷彿とさせる作品になるという噂。シングルでさっそくそれが聴けるのか?
http://www.spin.com/2017/03/harry-styles-prince-sign-of-the-times/
これまでには、スノウ・パトロールのジョニー・マクダイトも、BBCでハリーと曲を書いていると語っていて、「彼はものすごく才能があり」「みんながびっくりするような曲ができている」と語ってる。最終的に彼と書いた曲がアルバムに収録されているのかは分かっていない。
http://www.bbc.co.uk/newsbeat/article/36329423/harry-styless-new-music-will-rock-your-world-says-snow-patrols-johnny-mcdaid
シングル発売の翌週、4月15日にはTV番組『サタデー・ナイト・ライブ』にも出演し、パフォーマンスも披露する。
Excited to announce @jimmyfallon and @Harry_Styles will be in Studio 8H on April 15! #FallonStylesSNL pic.twitter.com/w2Bl2Mpsyz
— Saturday Night Live (@nbcsnl) 2017年3月28日
また、『ダンケルク』に話を戻すと、先週LAで行われたシネマコンにおいて、ノーランは、第二次世界大戦について描いた作品の意味などを語っている。
http://www.indiewire.com/2017/03/dunkirk-christopher-nolan-new-footage-at-cinemacon-1201798534/
「アメリカではあまり知られていないかもしれないけど、”ダンケルクの戦い”は、イギリス人なら誰もが知っている話しで、DNAの一部とすら言えると思う」
「僕はこれまでにスリラーや、サスペンス・アクション・スリラーを作ってきたから、究極のパラドックス、絶対に抜け出せない状況が舞台となっている物語を捜していたんだ。それで、”ダンケルクの戦い”というのは、ダンケルクの街で敵に包囲された軍隊が、降伏するか、全滅するかしかないという状況に置かれた。それなのに、降伏もせず、全滅もしないで、終ったんだ。だから、最も偉大な人間物語であり、最も偉大なサスペンス物語であるとも思った」
さらに、本能に訴えかけるような作品として作ることも目標として、戦地に観客がいるように感じてもらいたいからと、彼がかねてから盛んに使ってきたIMAXで全編撮影されている。
『ダンケルク』は、アメリカでは7月11日公開。日本は9月公開予定だ。
http://wwws.warnerbros.co.jp/dunkirk/
ハリーは、初のソロ作、初の映画出演と大活躍の年になりそう。