リンキン・パーク、新作で最も感動的な曲をTVライブでクリス・コーネルに捧げる映像。

リンキン・パーク、新作で最も感動的な曲をTVライブでクリス・コーネルに捧げる映像。
リンキン・パーク、新作で最も感動的な曲をTVライブでクリス・コーネルに捧げる映像。
リンキン・パークが、アメリカのTV番組”Jimmy Kimmel Live!”に出演し、最新作『ワン・モア・ライト』の中でも最も感動的な曲”ワン・モア・ライト”をチェスター・ベニングがクリス・コーネルに捧げた。映像はこちら。


チェスターは、「本当は先に”ヘヴィー”を演奏する予定だったんだけど、友達だったクリス・コーネルが亡くなったので、彼に敬意を表して”ワン・モア・ライト”を先に演奏し、彼に捧げたいと思う。ウィー・ラヴ・ユー、クリス」と言って曲を演奏した。


クリス・コーネルは、リンキン・パークとステージで共演したこともあり、チェスターは彼と個人的にも友達だったという。


”ワン・モア・ライト”の歌詞は誰かが亡くなった時に捧げる曲としてもぴったりの内容だ。


この曲でチェスターはこう歌うのだ。
「ひとつくらい光が消えたからって、誰が気にすると思う?と人は言うかもしれない。
空には何億という星があって、それはいつだって光ったり消えたりしているわけだから、と。
だから誰かの人生に終わりが来たからって誰かが気にすると思う?と。
この瞬間こそが僕らの全てであって
僕らのすべては、何もかも速くなっていくだけなんだし。
だから誰かのひとつ光が消えたからって、誰が気にすると思う?
いや、俺が気にする」


この最後に「いや、俺が気にする」と、英語で”Well I do”という歌詞をチェスターが歌った瞬間が個人的には、このアルバムで最もぐっと来た瞬間であり、聴いてすぐに涙目になった。


今回のアルバムがサウンド的にどれだけ過去の作品と違っていても、この歌詞がデビューした時から一貫して変わらないリンキン・パークを一瞬で思い出させてくれた。そう、これがリンキン・パークだ。彼らが登場するなり、その他のヘヴィー・ミックスチャー・ロックと一線を画し圧倒的な人気を得ていった理由とは、この人と向き合う心、誠実さや真摯な態度にあると思うのだ。徐々に単に暴力的で煽動的になりつつあったシーンとはそこが対極で、だからこそ一瞬にしてファンの心を掴んだ。また彼らが長年音楽シーンをサバイバルしてきたのも、そこで出来上がったファンとの絆が強靭なものだったからだと思う。マイク・シノダも、今回の作品では人との絆のことを考えたと語っていた。サウンドはこれまでも大きく違っていても、それを見落とさないで欲しいと思った。実は、マイクとロブ・ボードンにインタビューした時にそれについて訊いたのだけど、私の思いばかりが強すぎたのか、マイクの答えは、「それは最高だね。歌詞は色々な人が色々な取り方をしてくれていくつにも広がっていくものだから」と言うもので、自分がどういう歌詞をどう思ったかというところとは違う方向に進んでいってしまったので、インタビュー・ページには掲載しなかった。


チェスターは、インスタグラムに長い追悼を発表している。これまで読んだ追悼の中で、一番感動的だ。言われてみれば、チェスターの強靭で粘り越しのボーカル・スタイルとコーネルのボーカルには似たところがある。
https://www.instagram.com/p/BUPSjXXjefj/


「昨日、ザ・ビートルズの夢を見たんだ。だから目が覚めた時、"Rocky Raccoon"が頭の中で鳴っていた。
そして、妻の顔を見て心配になった。
彼女は、友が亡くなったと告げた。
それで、あなたへの思いで心が一杯になって、涙を流して泣いてしまった。
今でも涙が止まらない。悲しみが一杯で。それからあなたと、そしてご家族と一緒にスペシャルな時を過ごせたことへの感謝の気持ちで一杯で。


あなたの才能はあまりにピュアで、無敵だ。
あなたの声は喜びであり、苦痛であり、怒りであり、許しであり、愛であり、心の痛みであり、そしてそのすべてがひとつになって表現されている。
そして、それは僕ら人間そのものなのだと思う。
あなたは、それを僕に教えてくれたんだ。


今、あなたがザ・ビートルズの”A day in my life”を歌っているビデオを見て、そして僕が見た夢を思い出してみた。
あなたは、きっと夢の中であなたなりに僕にさよならと言ってくれていたんだと思う。
あなたがいなくなってしまった世界を想像することはできない。
次の世界で、心に平穏を見付けてくれているように祈ります。
あなたの奥さんとお子さんと友達に僕から愛を贈ります。
あなたの人生に少しでも関わらせてくれて本当にありがとう」
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