フジロックから約半年――フォンテインズD.C.帰還! 進化を遂げたフィジカルとブレインで、バンドを再定義した来日公演直前インタビュー

フジロックから約半年――フォンテインズD.C.帰還! 進化を遂げたフィジカルとブレインで、バンドを再定義した来日公演直前インタビュー

現在発売中のロッキング・オン5月号では、フォンテインズD.C.のインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「いけいけドンドンみたいな感じで走り続けてきて、一気に遠いところまで来ちゃって、本来のスペースに戻るっていうのがチャレンジだった」


●東京でも特にこの辺り(歌舞伎町)には、『ロマンス』の世界に近い雰囲気を感じるんですよね。
「まさに『AKIRA』の世界の中にいるみたいだよね。時差ボケ&限界疲労状態の中で、いきなりバーンと光の嵐にさらされて、どっちを向いても強烈な光と色の応酬で……たしかに『ロマンス』的かも。激しさとか強度とか過剰さっていう点において。シンプルで余白やスペースを追い求めるミニマリスト的な態度とは真逆の姿勢でさ。それで言うなら、東京のド真ん中で、シンプルなスペースを切に欲してるかも(笑)」

●(笑)。『ロマンス』は紛うことなきフォンテインズD.C.の最高傑作ですが、同作であなたにとって最もチャレンジングだったことは?
「それもスペースってことじゃないかな。今の自分達が置かれてるみたいな状況で、いかにして自分達にとっての純粋なクリエイションの聖域を確保するか、みたいな。だって考えてもみてよ、それまでずっといけいけドンドンみたいな感じで全開で走り続けてきてさ。その外側に向きっぱなし状態のままだったベクトルをいきなり内側に戻して、そこに深く入り込んでいくことなんてできんのか?みたいな。

普通はもっと時間をかけて徐々に自分達のペースを取り戻してから次に進むんだろうけど、うちの場合はそこを一気に駆け昇ってきちゃったようなもんだからね……一気に遠いところまで来ちゃって、果たして本来の自分達だけのスペースに戻れるのか?っていう、それは結構なチャレンジだった。ただ、音楽の方向性ってことに関しては、すごくスムーズに自然にこっちに流れてた。だから何が一番難しかったかっていったら、自分達の心のスイッチの切り替え作業だったかも」

●フォンテインズはアルバム毎に可能性を拡大してきたバンドですが、『スキンティ・フィア』から『ロマンス』は過去最大の飛距離で、グッと角度をつけて進化しましたよね。なぜ「今」だったんでしょう?
「時期もあるし、スキルもあるし、その両方があのタイミングで重なったってことなんじゃないかな。あとは、自信もあるよね。一応、ある程度ここまでやってきてるわけでさ。自分達の実力とか能力とかをいちいち疑ってかかる段階は過ぎたからね。それに単純に環境ってこともあるし……ファーストなんて、それこそ掘っ立て小屋みたいなとこで作ってるわけで、単純にそのスペース全体を音で埋めるって作業をしてたわけでさ」

(以下、本誌記事へ続く)



フォンテインズD.C.の記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』5月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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