日本でも今日公開『キャプテン・マーベル』はグランジ世代の心をくすぐりまくる設定+選曲

日本でも今日公開『キャプテン・マーベル』はグランジ世代の心をくすぐりまくる設定+選曲

世界では公開済みで、2週目にしてすでに5億ドル超えの大ヒットを記録している『キャプテン・マーベル』。日本でも今日15日に公開となる。予告編はこちら。


この作品、実は時代設定が90年代で、しかもグランジ/オルタナの引用がたくさんでてくる。なので、ある世代の人(私)には、いちいち嬉しい。

まず、ブリー・ラーソン演じる主人公のキャロルが地球に降り立った瞬間、壁にはPJハーヴェイスマッシング・パンプキンズのチラシがいっぱい貼られているので早速盛り上がる。また、ブリーがその時代に溶け込むために着る服がなんとナイン・インチ・ネイルズのTシャツなのだ!

実はそれについては、NINのアート・ディレクターでもあったロブ・シェリダンが、ツイートしていて笑った。NINのTシャツが偽物だと一目で分かるというのだ。というのも、本来NINのロゴの書体の幅と外枠の幅が同じでなくてはいけないのに、偽物を作る人はいつも外枠を細くしてしまうのだそう。だから、「映画を観ている間中そればかりが気になった」と(笑)。かわいそうに、職業病ですね。


この映画はそういう小さい喜びの他に、選曲も抜群。

大事なシーンでかかるのが主に90年代の女性ボーカルの曲で、
ガービッジの”Only Happy When It Rains”から
ノー・ダウトの”Just A Girl”、
ホールの”Celebrity Skin”など
抜群のタイミングで使われるので気分が上がるのだ。

その他、エラスティカの”Connection”や、TLCの”Waterfalls”、女性じゃないけどニルヴァーナの”Come As You Are”などが使われている。ビルボードによると、映画が公開された後にこれらの曲のダウンロードが一気に上がったそう。一番上がったのは、”Celebrity Skin”で2222%!
https://www.billboard.com/articles/columns/chart-beat/8502474/captain-marvel-songs-sales-gains

スコアを手がけたのは、Pinar Toprakで、スーパーヒーロー映画のスコアを女性が手掛けるの初だったそう。監督の1人もアンナ・ボーデンで女性だが、この作品は、例えば、『ブラック・パンサー』やDCだが、『ワンダー・ウーマン』などがあり成功したおかげで、女性だから、という部分を主張しすぎないで、ヒーローが偶然女性だった、という風に描かれているのが進化した部分だと思った。何かの記事も指摘していたが、だから、社会にある女性の壁を蹴り破る”Just A Girl”みたいな曲がぴったりはまるのだろうと。

というわけで、グランジ/オルタナを通過した人は2度楽しい作品になっているのでぜひ観てください!サミュエル・L・ジャクソンとの共演も息があっていて気持ち良いし、ネコもいい役を演じている。

ちなみに、NINは『キャプテン・マーベル』コラボTシャツを発売中(笑)。
https://store.nin.com/collections/clothing

また、この作品に続く『アベンジャーズ/エンドゲーム』の予告編が公開されたばかりだが、そこでキャプテン・マーベルがものすごく重要な役割を担っているが分かる。

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