Ⓒ ROCK AND ROLL HALL OF FAME 2021５月24日にとうとうツアーが開始するフー・ファイターズ。
ご存知の通り、ドラムのテイラー・ホーキンスが亡くなってから初のツアーとなるわけだけど、その直前の現地時間５月21日（日）に、無料で世界配信があると発表された。
これは、日本時間だと22日（月）午前４時と最も厳しい時間帯だが、配信が終わってから３日間は観られるそう。さすがフーファイ、どうもありがとう。配信は無料だけど、サイトに事前に登録する必要がある。名前と、メールアドレスと、パスワードを決める簡単なものなので、見たい人は上のサイトに行って登録しておいて下さい。
内容としては、新曲の初パフォーマンス披露、舞台裏の映像、さらにサプライズもあるということ。一体何なのか分からないけど。フーファイのスタジオ606から配信される。
ここで最大の注目は、なんと言っても新ドラマーがお披露目されるのか？ということ。憶測は様々だが、Vareity によると、Josh Freeseが最有力候補だろうということ。
https://variety.com/2023/music/opinion/foo-fighters-tour-drummer-taylor-hawkins-1235483964/
彼が最適であるという理由はかなりたくさん挙げられていて、
―― テイラー・ホーキンスともデイヴ・グロールとも長年の友達である。
―― セッションミュージシャンとしてトップクラスの才能でベテランである。これまでガンズ・アンド・ローゼズ、ア・パーフェクト・サークル、NIN, ウィーザー、パラモア、ザ・リプレイスメンツ、スティングなど数多くのロックスターとも仕事してきている。さらにポップからロック合わせると、300以上のレコーディングに参加。
―― 去年のコーチェラでは、ダニー・エルフマンから100 gecsまでドラムを演奏。幅が広いばかりか、両方で完璧な演奏を披露。
―― これだけの経験がありながら、どれかひとつのバンドのドラマーとして知られているわけではないのは、フーファイに馴染みやすい。
―― 年も50歳で、バンドメンバーと同世代。
―― さらにバンドメンバーとして加入するのかツアーの時だけの一時的なものか不確かなので、彼のような様々なバンドと経験してきた人は都合が良い。
など。しかしバンドからの情報を得たわけではないので、全く分からないと締め括っている。
私は、テイラー・ホーキンスの追悼を観ていた時は、ルーファス・テイラー（ロジャー・テイラーの息子）がはまりそうだと思ったけど。テイラー・ホーキンスと同じブロンドだからビジュアルで引っ張られてそう思ってしまった可能性も大だ。
Varietyの記事でも、テイラー・ホーキンスのキャラとドラマーとしての才能の両方を求めるのは不可能だから、それは最初からしない方がいいと書いてあった。永遠に比べられるのもきついだろうしと。
日曜日が楽しみだ。
フーファイは、”Rescued”に続き、新曲”Under You”を発表した。リリックビデオはこちら。
ここでもテイラーについて歌われているのだけど、興味深いのは、”Rescued”では「俺を救ってくれ」とテイラーが亡くなった瞬間のことが歌われていて、それがアルバムの１曲目であること。
https://rockinon.com/blog/nakamura/206140
それで、これが２曲目なので、アルバムは、テイラーが亡くなってからのデイヴ・グロールの心境が時系列で書かれているのかもしれない。
ここで歌われているのは、デイヴが、テイラーが亡くなった悲劇から立ち直ろうとする上での葛藤だ。
歌詞の内容の要約は、
「誰かにもう君の顔をもう2度と見ることはないと言われても
俺の中ではまだそれが真実だと信じ切れていない
俺たちが一緒に曲とタバコを分かち合っている写真が
君のことを思うといつも心に浮かぶから」
「もう大丈夫だと思うこともあれば
立ち直れないと思うこともある
どうすればいいのかまるで分からない時もあるし
何をしていたのか思い出せないような時もある
このまま永遠に続くように思う時もある
だけどいつか君がいなくなった悲しみを乗り越えられるのかも
君がいなくなった悲しみを乗り越えられるのかも」
そうなると、このアルバム全体でどのような物語と心境が語られるのか楽しみだ。最後の”REST”はテイラーに安らかにお眠り下さいというような曲になっているのかな。
01 Rescued
02 Under You
03 Hearing Voices
04 But Here We Are
05 The Glass
06 Nothing at All
07 Show Me How
08 Beyond Me
09 The Teacher
10 Rest
アルバムの発売は６月２日だ。
バンドは単独ツアーの他、日本のフジロックにも出演。世界中のフェスにも出演することになっているけど、最近発表されたシカゴのRIOTフェスのメンツが強烈すぎだ。
フー・ファイターズの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』6月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
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