トレント・レズナー『ソーシャル・ネットワーク』のカバー曲&フィンチャーと対談

トレント・レズナー『ソーシャル・ネットワーク』のカバー曲&フィンチャーと対談

聴けば誰でも知っている”In the Hall of the Mountain King”が、『ソーシャル・ネットワーク』の中で使われているのですが、ピッチフォークがトレント・レズナーとAtticus Rossによるそのカバー曲を公開中。
http://pitchfork.com/news/40190-listen-trent-reznor-covers-famed-classical-piece/

1:32以降のこのテンポとノイズが、主人公達の頭の回転の早さと一度にどれだけのことを考えているのかというその脳みそを開陳するようであり、ダークさとダイナミックなエモーションとサスペンス感が、正にフィンチャーとトレントがこの作品で共有する世界観だと思います。さらにクラッシック音楽を起用したのも、この作品が今を焼き付けながらも、人間が普遍的に抱えた苦悩を映し出しているからなのではと。さらに、そんな新解釈の理由とは別に、この曲が使われるシーンではこの曲がぶっちゃけぴったりなのです。

ピッチフォークには、さらにデヴィッド・フィンチャーとの対談まで掲載されている。うらやましい。後で時間があったら要訳します!ちなみに、サントラはアメリカでは9月28日にデジタルで発売。

う、と思って最初の質問を読んだだけでちょっと感動。そこだけ要訳します。
http://pitchfork.com/features/interviews/7862-trent-reznor-and-david-fincher/

まずみなさんご存知だと思いますが、当初デヴィッド・フィンチャーがトレントにサントラをお願いした時、トレントが断ったという話。どうして思い直したのか?という誰もが知りたかった質問に答えています。

「最初”Facebook映画”と聞いた時に、Facebookの奴らがたくさん出てくる物語かと思って、Facebookださいし、『えっ?』と思ったんだ。それで、デヴィッドが、Aaron Sorkinの脚本を読ませてくれたんだけど、そこでFacebookがださい云々というのはまったく関係ない話だとわかったんだ。

だけど、それでも、デヴィッドが去年の秋にサントラを書いてくれと言ってきた時、やっぱりできないと思った。それは、俺がその時完全に燃え尽きていたから。当時長いツアーを終わらせたばかりだったし、結婚したばかりだったし、映画のスコアを書くとなると1年がかりの仕事になる。でもその時、明日することを何も考えなくてもいい生活を心待ちにしていたんだ。だから、彼に電話して、『ごめん。今は最高の仕事をする自信がない』と言ったんだ。

だけど、数ヶ月経っても、それがどうしても気になって、デヴィッドを失望させてしまったんじゃないかと思って、自分のことなんて最低だと思って、どうしてもそれが頭から離れなかった。だから、デヴィッドに連絡して『もう一度言わせてもらうけど、今回本当にスコアを引き受けなかったこと悪かったと思ってるんだ。だけど、今後何か俺にできることがあったらぜひやらせて欲しい』って言ったんだ。そしたら、彼が、『君がイエスと言ってくれるのを今日まで待っていた』って言ったんだ」。

ぎゃー、泣ける。私だけ(笑)?

このインタビューめちゃくちゃ面白そう……。全部訳したいくらいですが、でも著作権的に怒られると思うので、また部分的に引用します。
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