90年代米オルタナぷち通信11:ベスト・オブ・2013

90年代米オルタナぷち通信11:ベスト・オブ・2013

ナイン・インチ・ネイルズ、パール・ジャム、フレイミング・リップスなどが素晴らしい新作を出したり、ベックがちょいちょい新曲を公開したり、90年代米オルタナ的なトピックは多かったが、ここではそこまで大きな話題にならなかったけど、個人的に嬉しかったことを勝手にランキング。

●次点 Ghostface Killah 『Twelve Reasons To Die』
ウータン・クランでもっともコンスタントに良作を出し続けているゴーストフェイス・キラーは今年もやってくれました。
Def Jamから離れて、RZAのSoul Temple Recordsから出した新作は、ここ最近のウータンまわりのリリースでは抜群のクオリティを誇っている。
RZAが監修していたのも大きいし、彼らのB級テイストが全面的に出たアートワークやPVも素晴らしかった。
オルタナじゃないけど、90年代を象徴するアーティストということで。


●5位 セバドー、14年ぶりのアルバム、『ディフェンド・ユアセルフ』をリリース
14年ぶりと言っても、その間、ルー・バーロウ名義のリリースがわりとコンスタントにあったし、再結成してからすでに1回来日してるんで、あまり久しぶりに感じなかったけど、でも、やっぱりジェイソン・ローウェンスタインとまた組んでアルバムをリリースしたことにはホロリとさせられた。
しかも、これがまたルー節満開だったから嬉しい。
特に冒頭のトラック、”アイ・ウィル”には泣いた。


●4位 スーパーチャンク”ヴォイド”のPV
新作『アイ・ヘイト・ミュージック』も良かったけど、そこに収録されている”ヴォイド”のPVがめちゃくちゃ笑えたし、めちゃくちゃ泣けた。
ていうか、これ、「90年代米オルタナぷち通信」なんか、いまだ書いている自分そのものじゃん。
切ないっす。


●3位 ニュートラル・ミルク・ホテル初来日
こちら↓のブログで書いたとおり。
http://ro69.jp/blog/rockinon/93085

彼らがいかに時代を先取っていたかが、よくわかる素晴らしいパフォーマンスだった。
アーケイド・ファイアーやフリート・フォクシーズなどの”チルドレン”が活躍する今こそ彼らの新作が聴きたい。

●2位 マジー・スター、17年ぶりのアルバム『シーズンズ・オブ・ユア・デイ』をリリース
個人的にはマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの新作と同じぐらい衝撃的だったマジー・スターの新作。
というのも、こちらもマイブラと同じく、まるで時間を止めたかのような作品だったから。
90年代となにも変わらないというのに、まったくギャップを感じさせないマジカルな1枚。
願うのは来日公演。


●1位 ロケット・フロム・ザ・クリプト フジ・ロック公演
昨年、まさかの再結成を果たしたロケット・フロム・ザ・クリプトが、フジ・ロックに舞い戻ってきた!
浴衣を着て登場したり、石を使って”ルイ・ルイ”を演奏してみたり、ギミック満載の彼らのステージは、あいかわらずパワフルで最高。
旧友、bloodthirsty butchersの吉村秀樹に曲を捧げていたのもグッときた。
ぜひ今度は単独で来日して、あの男気ロックンロールをまた見せつけて欲しい。

ちなみにリーダーのスピードーがやっているザ・ナイト・マーチャーズがひっそりと、2枚目『Allez Allez』を今年出していた。
http://www.amazon.co.jp/Allez-Night-Marchers/dp/B00AFQSXBM

ということで、超私的なランキングでした。
もちろん、時代と向き合った最先端のものこそが一番刺激的なんだけど、思い入れのある時代のアーティストがいまだ活動していることには、やっぱり嬉しくなってしまう。(内田亮)
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