ビリー・ジョーをブロードウェイで観た!
2010.10.04 09:25
当たり前だけど、あり得ないくらいかっこ良かった。
グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングがブロードウェイで行われている『アメリカン・イディオット』に自ら出演の話は前にも紹介しましたが、これを観れたファンは本当にラッキーだったと思う(私も含め)。そもそも多少の演技はしなくちゃいけないわけだけど、基本は彼の作り上げた世界の中にいるわけだし、ビリー・ジョーのステージでの動きもどこかシアトリカルかつコミカルなんだった、というのをこの芝居を観て改めて実感。もうそのまますべてがはまっていたのだ。ただし、世界を代表するロック・スターが、ブロードウェイのちっぽけな劇場のステージに立っているのだ。そこから溢れ出るカリスマ性と言ったら、もう本当にアホみたいな形容だけど、桁違い過ぎた。
ビリーが演じるのは、本当の主演のジョニーなのかと勝手に思っていたのだけど、それはさすがに違って、中程に登場するSt.Jimmy役だった。ジョニーをドラッグなどの道へ誘惑する役だ。歌ったのは、”St. Jimmy"や”Last of the American Girl"、"She's a Rebel"、“Last Night on Earth"、“Know Your Enemy"、“Death of St. Jimmy"など。カーテンコールでは、”Time of Your Life"まで演奏した。
面白かったのは、私の回りに座っていた人たちが本当に超ハードコアファンだったということ。とりわけ、隣にいたステファニーはなんと、この舞台だけで50回も観ているというのだ。しかも、すごいことに、彼女は去年のマジソン・スクエア・ガーデンの初日に、ステージに上げられてギターを弾いたという。というところまで話したところで、前に座っていた、16歳の男の子とお母さん、妹が振り返って、「まじーーー!覚えてるよ。最高にギター上手かったじゃん!!」と話が盛り上がる。しかも、その男の子は、ステファニーのギターがあまりに上手かったのに感化されて、その日の夜寝ないでギターを練習したと言うのだ。その映像はしばらくYouTubeにあったらしいけど、最近削除されてしまったそう(捜したらいくつかでてきたが)。代わりにカメラマンのボブ・グルーエンが撮った写真が彼のサイトにアップされているので見て、と言われて見たら、わざわざ「最高にギターが上手かったステファニー」と本当にキャプションがされていた。
16歳の男の子は、グリーン・デイの素晴らしいところは、こうやって自分たちがプロデュースした作品に自らが出演したりするところなんだ!と目を輝かせながら語っていたが、ステファニーも、その男の子もグリーン・デイを好きになったのは、『アメリカン・イディオット』からとのこと。ぎゃ、そりゃそうだよね。2004年と言ったら私なんてつい最近に思えるけど、この子達にとったら、10歳の時とかだ……うわー。本当に新しくこんな熱いファンを獲得したんだなあとしみじみ感動してしまった。ステファニーも、自分が好きになったのは、”ジーザス・オブ・サバービア”を聴いたのがきっかけだったと言った。それでギターを買って、その曲ばっかりを必死に練習していたのだという。そしてビリー・ジョーとマジソン・スクエア・ガーデンのステージに立って正にその曲を一緒に演奏したって、ステファニー、すげーーー!!!
終了後は、サインを待つファンで溢れ返り、警察が大量に出動していた。