やっぱりジョージ・クルーニーに敵なし:カンクンレポその5

やっぱりジョージ・クルーニーに敵なし:カンクンレポその5

ハリウッドの本当のトップ・スターはだいたい優しく、頭の回転がめちゃくちゃ早く、面白い人が多くて、威張っている人はあんまりいないのだけど……いや大量にいるはずだが、そういう人は記憶から抹殺されている。


トム・ハンクスとか、ウィル・スミスがそのトップバッター。彼らにインタビューしたことのあるジャーナリストならみんな同意してくれると思う。ただし、トム・ハンクスは、正当派二枚目とは言えないし、ウィル・スミスはちょっとだけ何か裏がありそうな気がする(ってこれは勝手な予想)。


なので、個人的には、その最高峰はジョージ・クルーニーだと思っている。頭がめちゃくちゃ良くて、ジョーク満載で、スター然として全然威張ってなくて、しかもハンサムで、監督やらせても最高で、さらにオスカーももう獲っている。これだけ揃っている人は中々いない。さらに、トム・クルーズみたいに、どっか無理して人の良い「ジョージ・クルニー」を演じてるという風にも見えないし。そして、今回も再びそのままで、びっくりした。


理由は分からないけど、彼がよく語るのは、自分は年を取ってから成功したから、役があることのありがたみを重々承知しているし、それに、自分がやりたいことをやれる時間は絶対に限られているので、やらせてもらえるうちは、精一杯のことをやりたい、ということだ。それが謙虚さをもたらしているのかもしれない。


今回彼を取材したのは、彼が監督、主演も務めた、『The Ides of March』という新作のため。まだ多くを語れないのだけど、共演のライアン・ゴスリングが、むしろ主役という感じの作品で、これも超期待してもらいたい。


ライアンが共演だから思わず思ったのだが、ただし、彼ももう50歳だ。というわけで、かなり失礼な質問をしたら、大爆笑していた。さすがの余裕。


写真撮影の時も、集まったジャーナリストひとりひとりと握手していた。カンクンに来てそんなことした俳優はひとりもいなかった。
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