印象派のミニアルバムを聴いた

印象派のミニアルバムを聴いた

『(not)NUCLEAR LOVE(or
affection)』と書いて「かくれんぼ」と読む。大阪発のガールズユニット、印象派による1年ぶりのミニアルバム。すっげえ好きなんすよ、このユニット。

↓これ、ミニアルバムのティザー。


彼女たちについては、前に「このフォーマットってつまりPUFFYじゃん」と書いたことがある。
http://ro69.jp/blog/ogawa/90699
そのときはふたりの素人感と、まるで服を着替えるようにイメージを変えていくホンモノなサウンドのギャップ、そこにポップミュージックとしての自由があるという意味でそういうたとえを出したのだが、このミニアルバムを聴いてもその印象は基本的には変わらない。全7曲、似たようなトラックはひとつもない。ダンス・ミュージックも、ヒップホップも、ロックも、ネオアコも、平気で一緒に並んでいる。最後の“温泉”という曲なんてギターリフがメインのハード・ロックだ。だが、これまでと違って、そのどれもに「バンド」としての肉体がある。前作ミニアルバム『Nietzsche』を貫いていた無記名性/無記号性はどこかに消え、あいかわらず歌はユルいが、そこにはふたりの人間がたしかに存在しているという感触がある。その感覚の違いは大きい。

これまでと同じように彼女たちはスタイルを変幻自在に変えていく。だがそこには肉体がある。つまり、デジタルコピーではなく、クローンのように、印象派が増殖していくような迫力を感じる。だからこのティザービデオのコンセプトはすごく正しい。この変化が、彼女たちが本格的に前進を始めたということなのか、それとも時代の空気が変わり始めたということなのか、あるいは単なる偶然か気まぐれなのか、それはわからないが、2014年の印象派は2013年の印象派とはまったく違う何かとして僕たちの前に現れ、さらなるエネルギーと存在感を放って、新しい何かを築いていくだろう。今までのサブカル的ザワザワ感とは全く違うバズが巻き起こるような気がして、今からワクワクしている。

しかし、そう考えれば考えるほど、こないだのライヴ見逃したのが痛い……。
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