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    キュウソネコカミの赤坂ブリッツはなぜこんなに楽しかったのか

    キュウソネコカミの赤坂ブリッツはなぜこんなに楽しかったのか

    お腹いっぱいです。満漢全席って感じ。
    キュウソネコカミDMCCワンマンツアー、追加公演(裏ファイナル)、最高だった。

    大阪AKASO公演があるので詳細は書きませんが、まあ、キュウソのライヴが休む暇ないほどおもしろいのは言うまでもないことなので、いいでしょう。
    あ、セットリストは本公演とはがらっと入れ替えてました。

    内容に触れない範囲で観ていて感じたことを書くと、このバンドは本当に丁寧というか繊細というか、言葉を選ばず言えば小心者なんだなあ、と思った。いい意味で。そして、だからこそこんなに楽しいライヴができるんだろうなあ、と思った。

    ライヴ中も、それこそダンボールを踏みつぶすために客の上を歩いているときでさえも、セイヤは周りから聞こえてくる声に敏感に聞き耳を立てている。ステージでそれを見ているシンノスケは、フロアで起きたどんな小さなことでも的確に拾っていく。その、空気を読みまくってものを作っていく態度は、キュウソネコカミの大きな武器だし、だから彼らは絶対にハズさない。ハズさないから、最初はたったふたりだった客が、いつの間にか1200人にまで増えた。これからもっと増えるだろう。そして、どんなに増えても、彼らの音楽はそのたくさんの人のスイートスポットを正確にヒットするだろう。

    しかもそれが、自分たちの欲望を切り捨てた妥協の産物などではまったくなく、むしろそれ自体が彼らが本気でやりたいことそのものであり、彼ら自身の表現であるというところに、この変わったバンドの幸福とおもしろさがある。マジで、じじいになってもかめはめ波ってやっててほしい。
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