7人編成の「今」のアジカンから始まり、ホリエアツシが“無限グライダー”を歌い、細美武士が“遥か彼方”を歌い、マット・シャープとともにウィーザーを演奏し、ゴッチはアリーナ後方のサブステージで弾き語りを披露し(“ひかり”、感動的だった……)、そこになんとシークレットゲストとしてナカヤマシンペイが登場し(ちなみに、シンペイが出てきたときだけ雨が・笑)、かと思えばメインステージでは建さん、山ちゃん、潔の3人+金澤ダイスケで喜多ヴォーカル曲“嘘とワンダーランド”を披露し、そこからメンバー4人だけで演奏するパートがあり、アンコールでは新曲もやり、きっかり4時間。
もうてんこ盛りで何から書けばいいのか。とにかく、昨日も含めて「感謝祭」の名に違わない、出血大サービスのライヴだったことは間違いない。
昨日の「ファン感謝祭」がバンドの歴史という縦軸で10周年を祝うものだったとしたら、今日の「オールスター感謝祭」はいわば横軸。いろいろな人とのかかわりのなかで世界を広げてきたアジカンの「今」のスケールに圧倒された。ホリエも細美も、全力でアジカンを祝福していて気持ちよかった。
ゴッチはアンコールで「またどこか、いい感じの音楽が鳴っている場所で会いましょう」と言っていたけど、まさにアジカンの10年は「音楽」に向かう旅路だったのかもしれない、と今回の記念ライヴを観て思った。「ギターロック」とか「オルタナ」とか、そういうものを取っ払ったときに、ただそれだけで人を幸せにできる音楽。いろいろな人と交わりながら、緩やかに世界に色をつけていく音楽。
スタジアムライヴといったら、ロックバンドにとってみたらある種ピーク中のピークのはずだし、実際このスケールのライヴをやれるバンドは限られているけど、アジカンのメンバーからは「ここが最高到達点だ」というような感じは微塵も感じなかった。まだまだ果てのない旅は続く、という気がした。
つまり、僕たちはまだまだ前進するASIAN KUNG-FU
GENERATIONと出会い続けることができるということだ。というわけでこれからもよろしくお願いします、アジカンのみなさん。
あ、この2日間の模様は9月30日発売のJAPANでレポートします。お楽しみに。
あと、今売っているJAPAN、アジカン表紙でメンバー全員個別インタヴュー掲載中です。こちら、まだチェックしていない人は書店に急いでください。あと10日くらいで店頭からなくなってしまいますので。