back number『ラブストーリー』発売カウントダウン全曲レビュー! その3
2014.03.16 14:20
※3月26日発売、back numberのニューアルバム『ラブストーリー』を、発売日までカウントダウンしながら1曲ずつレビューしていきます。
M-3 “003“
印象的なベースリフから始まる(小島和也によれば「初めて」)、大人っぽい雰囲気のダンス・ナンバー。“繋いだ手から”のカップリングでもある。淡々としたループ感がいつの間にかほとばしる情熱となって狂い出す、心の機微をそのまま音にしたような展開が、歌詞のエロティックな描写とも相まって魅惑的に響く。いわゆる4つ打ちのビートだが、それが決して飛び道具になっていないのがいい。
《抱きしめて爪を立てて 薄い膜から》
というフレーズではじまるサビの生々しさ、言葉の鮮烈さは強烈で、7曲目の”MOTTO”と合わせ、これほど直接的で生々しい歌詞は彼らにはなかったかもしれない。”助演女優症”の系譜ともいえるが、大胆な音と言葉が一体になってひとつの情景を描き切っているところに、バンドとしての成長とメカニズムの変化を実感するし、何より清水依与吏が表現者として完全に腹を据えたことを感じる1曲だ。恋愛の情景についてどちらかといえば穏やかに、おおらかに包み込むような楽曲が多い中で、アルバムのエッジを担っているこの曲の存在意義は大きい。
明日はM-4 ”fish”です。
アルバム発売まであと10日!
↓これまでのレビューはこちら。
M-1 ”聖者の行進“
http://ro69.jp/blog/ogawa/98879
M-2 “繋いだ手から“
http://ro69.jp/blog/ogawa/98907