まちぶせ『Be Yourself To Rebel』:ロックンロールを笑うな

まちぶせ『Be Yourself To Rebel』:ロックンロールを笑うな

以前このブログでも取り上げた都内で活動する3人組、まちぶせ。
http://ro69.jp/blog/ogawa/98275

4月9日リリースのファーストアルバム『Be Yourself To Rebel』、音もらって何度も聴いています。意外と器用だし、意外と演奏の引き出しも多いし、意外と真面目なこと歌ってるし、何よりロックンロールを全面的に信頼して、これさえやってりゃすべてどうにかなるだろという、まったく根拠のない自信が全編にみなぎっている。というか、そうでも言わなきゃやってられないのである。せめてロックンロールぐらい信じなきゃ、何も信じられないのである。だからギターを掴んで、ろくすっぽ勉強も練習もせずにぎゃーんと鳴らして、世界が変わったような気持ちになるのである。だから僕たちはそれを聴いて、泣いたり笑ったりするのである。まちぶせはその気分のまま、1枚のアルバムを作り上げた。ロックンロールはその不完全さとアンバランスさにおいてこそ美しい。ここには何かが決定的に欠落した、あるいは何かがやたら過剰な、つまりちょっと扱いに困る感情の欠片が、ぐっしゃりと集まっている。凸凹でいびつでとっちらかった11曲を聴き終わってバンドやりてえと思った。10年ぶりくらいに。

どの曲もいいんだけど、“アフターファイブのシティーボーイ”に滾るルサンチマンと、途方もない孤独を美しく歌い上げる“I KILL YOU & I HATE MYSELF”が好き。

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