3組ともめちゃくちゃテンションの高いライヴだった。

フォーリミは『CAVU』、andropは『androp』、KEYTALKは『HOT!』と、三者三様に意義深い作品をリリースした2015年。それぞれに全国ツアーもまわって大きく進化した1年が間もなく終わる、そんな感傷もあったのだろう。とにかくこの日の気合い漲るパフォーマンスは、3組が駆け抜けた躍動の2015年、その終章に相応しいものだった。

新木場スタジオコーストで行われた「“THE KINGS PLACE” LIVE vol.9」。J-WAVEで深夜に放送中のラジオ番組「THE KINGS PLACE」で各曜日のナビゲーターを務めるバンドが出演するこのイベント。クリスマスイブ公演ということもあり、KEYTALKとフォーリミはメンバーがサンタやトナカイに扮して登場するスペシャルな雰囲気。しかもKEYTALKは、とあるクリスマスソングのカヴァーも聴かせた。一方で、「自由に楽しんで」といつも通りのスタイルを貫いたandropと、それぞれのバンドのらしさが際立つ好対バンだった。

ちなみにMCでは、フォーリミのGENは「楽屋でモンハンをやってた義勝は、今日から始めたビギナーみたい」というような話をすると、2階席で観ていた義勝が「昨日から！」と声をかけて、一斉にお客さんを振り向かせる場面も。他にも、andropの内澤が「みんなで気持ち良くなろう！……下ネタじゃないよ（笑）」と言ったと思えば、その後のKEYTALKのステージでは、「気持ち良くなろう！……下ネタです！」と堂々と言い切って笑いをとった義勝。そんなバンド同士の絡みが何度もあって、楽しませてもらいました。（秦理絵）