一番近いヒーロー、Mrs. GREEN APPLEのツアーファイナルを観た

一番近いヒーロー、Mrs. GREEN APPLEのツアーファイナルを観た

メジャーデビュー、初めての夏フェス出演、初めての全国ツアー、初めてのワンマンライヴ、そしてワンマンツアー――Mrs. GREEN APPLEの初物づくしとなった2015年の総決算に相応しいライヴだった。

この完成度に至るまでがたった一年なの?とライヴアクトの質や楽曲の精巧さに驚いたのと同時に、その客層にもあんぐり。「高校生の人いるー?」というメンバーからの質問に元気よく手を挙げたのは、フロア全体の約半分! 思わず「嘘でしょ!? みんな10代!?」と自分の10代を走馬灯のように思い返してしまったけれど、このバンドのメロディーメーカーもまだ19歳だということをふと思い出す。

きっとここに集ったファンにとって、Mrs. GREEN APPLEは「自分に一番近いヒーロー」なんだろうなと思う。いくら大人が正しさを説いても、同年代の人間がステージに立って何百人の身体と心を揺らしている光景にはきっと敵わない。百聞は一見に如かず、教訓より共感の方がグッと響く。

1月13日にファーストフルアルバムのリリースも控えながら、「俺たちは有名になりたいから、もっと応援してほしい」と堂々と宣言した5人。猛驀進した今年を超える来年を約束した今日のワンマンツアーファイナルは、彼らへのさらなる期待を抱かせるものとなった。(峯岸 利恵)
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