昨年7月に初のフルアルバム『≒』をリリースしたBLUE ENCOUNTの全国ツアー「≒U」が、遂にZepp Tokyoでファイナルを迎えた。
Zepp Tokyo公演は昨日と今日の2daysで開催され、両日ともにソールドアウト。その満員のフロアを隅々まで熱狂させる、圧倒的な熱量のパフォーマンスはさすがだったが、曲の合間にMCで投げかけられた田邊駿一(Vo・G)の言葉はいつも以上に熱かった。
リリース直後には夏フェスや学祭への出演もあり、リリースから4ヵ月を経てスタートした今回のツアー。始まる前は、メジャーバンドとしての葛藤もあり、ツイッターに書き込まれた中傷に苦しんだ時期もあったという。それが、今回のツアーを経て、誰のために、何のために音楽を届けるのか、その答えをやっと見つけられたと田邊は涙ながらに語っていた。
そして発表されたのが、今年10月9日に初の日本武道館公演を開催するということ。
「この会場を出たら、まだブルエンには武道館は埋められないっていうやつもいるかもしれない。でも、あんたに来て欲しんだよ!」。それに対して、フロアからは「絶対行く!」「行くよー!」と声援が送られると、続けた言葉はこの日いちばんの名言だったと思う。
「100人のやつに1%愛される人間じゃなくて、ひとりのやつの100%愛される人間になって、そのたったひとりを増やしてさ、すげぇ世界つくりたい。みんなでこの曲を歌おう」と。披露したのは“もっと光を”だ。この曲をいよいよ日本武道館で聴ける日が来る。そのことを想像するだけで、胸が震える瞬間だった。
ちなみにアンコールでは、最前列のお客さんからバンドへの寄せ書きをしたフラッグが手渡されると、「うれしい!これ、掛け布団にして寝たい(笑)!」と、田邊。最後まで気持良いぐらいストレートな言葉で感謝を伝える姿も、とても彼らしかった。(秦理絵)