ギャラガー兄弟、デーモン・アルバーンも認めたジェフ・ウートンとは?


10月にソロ・アルバム『ザ・ウェイ・ザ・ライト』をひっさげデビューを飾るジェフ・ウートンは、これまで言わば「裏方」として活動してきたアーティストだ。ただし彼の場合は、その裏方として参加した現場の数々がとにかく破格。ゴリラズのギタリストを皮切りにデーモン・アルバーンのアフリカ・エクスプレスやソロにも参加、一方ではビーディ・アイにベーシストとして参加、リアムに「あいつは若くて野心のあるすげえヤツ」と評され、しかもその後はノエルと活動を共にしている。ギャラガー兄弟を股にかけるだけでも凄いのに、他にもミック・ジョーンズやポール・シムノンなど、ウートンがコラボしたビッグネームは数限りない。そんなウートンの『ザ・ウェイ・ザ・ライト』は一聴して90年代UKのネオ・サイケデリックやグルーヴの直影響を感じ焦るギターが際立ち、彼がギャラガー兄弟に愛されるのも納得なサウンド感。ただし、本作はそんな懐かしのギターの一方でアンビエントやミニマリズムもお手の物な極めてモダンなサウンドも両立しており、そこらへんはアフリカ・エクスプレスで出会ったブライアン・イーノからの影響かもしれない。ウートンは未だ29歳の若さ。まさに今、満を持して「発見」されようとしているハイブリッドで柔軟な才能なのだ。(粉川しの)

アルバム『ザ・ウェイ・ザ・ライト』のトレーラー映像はこちらから。