スリップノット、ポール・グレイの没後5年目の今日

スリップノット、ポール・グレイの没後5年目の今日

『アイオワ』を聴く。「奴こそ、このレコードそのものなんだよ。これは奴の墓であり、愛であり、人生であり、奴そのものでもある。『アイオワ』を聴くと、ポールのことが頭に浮かんで、『畜生、奴がいなくて悲しくてたまらない。奴がやったこと、書いたものが恋しい』」――というクラウンの言葉を最近読んでから、頭にこびりついているからだ。
それは2011年、つまりポール・グレイが亡くなった翌年、『アイオワ』リリースから10年後に行われたインタヴューで、RO最新号の『仮面のカリスマたち』特集に掲載されている。バンド黎明期からの相棒だった彼の言葉でもあり、時間は経っても胸が痛い。
祖父を亡くしたばかりのシドの嗚咽から始まる“(515)”、ラストの“アイオワ”で、素っ裸でガラスの破片を手に握りしめたコリィが、それを自分の身体にこすりつけながら、何か自分より大きなものに向かって歌いかけている様子など、壮絶なレコーディングの描写があまりにもリアルだ。
どこを切っても血が噴き出るような、へヴィで暴力的で憎悪と痛みに満ちたセカンド、けれども無駄な音がまるでなく、すべてが必然で成り立っているのは、つまりそういうことなのだろう。

コリィ・テイラーが、没後5年目を偲ぶ言葉はこちら。http://ro69.jp/news/detail/123975

なお、今年20周年を迎えるスリップノットは、「2015年はでかいことをやる」と語っていた。現在アメリカツアーを終え、6月からヨーロッパ・ツアーとなる。KNOTFEST2014のライヴ映像はこちら。 (井上貴子)

『アイオワ』からのMV。“My Plague”↓

“Left Behind”↓
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