ボウイがボウイになった鮮烈な「5年間」、豪華ボックス・セットのプロモ映像に釘付け…
2015.09.08 19:25
“ライフ・オン・マース”や“ジーン・ジニー”などのMVをフィーチャーした、万華鏡のような映像に思わずため息が…。
デビューから苦節5年……“スペース・オディティ”がBBCの月面着陸特番に使用され、
初の全英チャート5位を獲得、ボウイがボウイの夢を叶えた1969年(それが、「ロック幻想が終わった」年だったのも感慨深い)から、
ジギー・スターダストを封印し、本格的なアメリカ進出に向かう直前、1973年までの5年間を、
CD12枚(アナログは13枚)のボックスに収録した豪華ボックスセット『ファイヴ・イヤーズ 1969 - 1973』。
告知された瞬間からファンの間では大きな話題となったが、プロモーション映像が公開された。
肝心の音源をちらっと聴かせてもらったが、『スペイス・オディティ<2015リマスター>』がまず新鮮!
鮮やかな彩色が施され、修復された古い寺院の壁画を見ているような、「最初はこんな色だったのか」という驚きがある。
“シグネット・コミティー”や“おりおりの夢”、
“フリークラウドから来たワイルドな瞳の少年”、
“フリー・フェスティバルの思い出”などなど、
耳に馴染んだフォークやサイケデリックの匂いが漂う、いい意味でもわ~んとしたオリジナルのノスタルジックな古色ゆかしい音触が、妙にリアルにくっきり蘇ってきた。
『RE:CALL 1』に収録された、オリジナルUKシングル・ヴァージョンの“スペース・オディティ”と聴き比べるのも楽しい。
日本盤発売は10月21日。
次号ロッキング・オンでももちろんボウイ特集を企画中です。お楽しみに!(井上貴子)