１月８日はデヴィッド・ボウイ生誕70年目の誕生日。彼がこの世を去って初めて迎える誕生日でもある。
今日10時に始まった大回顧展「DAVID BOWIE is」、すでにたくさんの人が訪れていることだろう。
上の写真は、そこに展示されている10ヵ月の頃のボウイ。
成長のたびに脱皮するカラフルな抜け殻＝衣装を観ながら、ボウイのイマジネーションの軌跡を追いながら、膨大な情報量とエモーショナルな興奮で頭の中は大変なことになっていたが、
なかでも一番強く感じたのは、何者でもないボウイとは、つまり無限大の存在だったということ。
私にとってのボウイとは、今なお新しいインスピレーションを与え続け、目に見えない束縛（固定化した価値観や地域性、国民性、性別、思想、宗教などなど）を超え自由に生きる喜びへと誘う存在なのだ。
彼が10代の頃、一度は志した「僧侶」が静によって心の開放を解く者ならば、
それを動としてエモーショナルに実体化したのがボウイかもしれない。
デヴィッド・ボウイに出会った時の衝撃と興奮が甦った。
「DAVID BOWIE is」http://davidbowieis.jp/について書きたいことは山ほどあるので、あとでまた。
粉川さんのレポはこちら。http://ro69.jp/blog/ro69plus/154374
他にもボウイ関連の映画、番組、書籍などがたくさんあって、目が離せないのでご紹介を。
・ボウイ・ファンには絶対に観て欲しいWOWOW特番「ノンフィクションＷ デヴィッド・ボウイの愛した京都」は今晩20時より放送。
前にブログにも書いたがhttp://ro69.jp/blog/rockinon/153471、
ボウイが京都のお忍び来日中に何をしていたのか？に迫ったドキュメンタリー。
試写会で観せてもらったのだが、とにかく素晴らしい作品！
毎日を新しく生きる、という仏教の思想と、ボウイの“チェンジズ”の精神が出会った瞬間が感動的に、深い洞察とともに描かれている。
『アワーズ…』のインタヴューで、年を重ねることについてボウイは、
「毎朝起きて、ああ、今日も一日ある！ 何をしよう」という気持ちなんだ、と語っていた。
恐怖ではなくも喜びをーーということ。
《恐れの中で 平和だけを求めよ 恐れの中で 愛だけを求めよ 翼にのるように》と歌う“サンデー”(『ヒーザン』の１曲目)を思い出した。
そういえば、今日も日曜日だ。
１月８日夜8:45 ［ＷＯＷＯＷプライム］ にて。詳細はこちら。
http://www.wowow.co.jp/detail/110006/-/01
＜関連番組＞
洋楽主義 #118 デヴィッド・ボウイ ～追悼～ 1/8（日）よる6:00 ［ＷＯＷＯＷプライム］
デヴィッド・ボウイ ジギー・スターダスト 1973 1/8（日）よる7:00 ［ＷＯＷＯＷプライム］
・BBC放送の『David Bowie:The Last Five Years』も明日放映。とても気になる。
http://www.bbc.co.uk/programmes/p04my989
映画としては…
・本回顧展のロンドンのクロージング・ナイトに撮影されたドキュメンタリー映画『デヴィッド・ボウイ・イズ』が再上映中http://www.culture-ville.jp/about-dbi
・『地球に落ちてきた男』 http://www.bowiechikyu.jp/
・映画『ジギー・スターダスト』 http://ziggystardust.onlyhearts.co.jp/
〝月世界の白昼夢〟でのギター・ソロの間の虹色のジャンプスーツへの早変わりや、〝円軌道の幅〟の曲間での出火吐暴威マント~レオタードへの早変わり、ボウイが初めてお店で買った山本寛斎の衣装である羽根の生えたウサギのレオタード姿など、ボウイ展に展示されている衣装の宝庫。楽曲もイマジネーションも、何度観てもすごすぎる歴史的ライヴ映像をスクリーン＋大音量で体験できるチャンス！
写真展では…
・"Bowie : Faces"展 鋤田正義、ダフィー、テリー・オニール、マーカス・クリンコなどボウイを捉えた6人の写真家の作品の写真展。１月６日より代官山蔦屋にて開催中。その後、AXIS、ブリッツギャラリーと巡回。http://bowiefaces.com/
・ブライアン・ダフィー写真展 Duffy / Bowie - Five Sessions
１月８日~２月６日 目黒ブリッツ・ギャラリー
http://blitz-gallery.com/index.html
・鋤田 正義 写真展：SUKITA / M Blows up David Bowie & Iggy Pop
１月19日~３月６日まで開催。http://cweb.canon.jp/gallery/archive/sukita-iggy-pop/index.html
書籍もたくさん出版されていて、いくら時間があっても足りない。
宝島ムック（ヒステリック・グラマーのトート・バッグ付き）には鋤田正義さんの京都の写真や小野島大さんの原稿やレポなどたくさん掲載されているし、
書籍としては『デヴィッド・ボウイ―気高きアーティストの軌跡』ウェンディ・リー著、
『デヴィッド・ボウイ―変幻するカルト・スター』野中モモ著、
昨年限定発売された『ボウイ・トレジャーズ』など。
ロッキング・オン２月号も、ぜひ読んでほしい。会場でも販売中です。（井上貴子）
『rockin'on』2017年2月号 発売中
