(以下ネタバレがあるのでご注意ください)
彼の「人生最初の記憶は、廊下で乳母車の中に置き去りにされたこと」だという原風景だった。ぽつんと置き去りにされて、世界に対して手も足も出ない、
漠然とした孤独な無力感は、そのまま“スペイス・オディティ”へとつながっている。〈地球は青い 僕ができることは何もない〉――
8日に公開された“No Plan”
Here am I nowhere now?
No plan
彼の声も、歌詞も、楽曲も、どこへも行けず彷徨う魂が感じられてとてもせつない。もちろん『Lazarus』という舞台の物語ではあるにせよ。しかし下記の部分では、彼の創作物を愛し続けるファンへの返答のようで、「DAVID BOWIE is」にぴったりのフレーズだとも感じられる。All of the things that are my life
My desires
My beliefs
My moods
Here is my place
Without a plan追記:
「DAVID BOWI is」で絶対見逃してほしくない、おそらく日本だけの企画が、5階の会場を出たエレベーターの手前にある。
「DAVID BOWIE IS A JOY FOREVER」と書かれた場所にあるモニター。「お誕生日おめでとう」、とボウイが誕生日を祝ってくれるコメント映像だ。2002年、『ヒーザン』の日本取材の時の映像で、“日本のファンにメッセージを”という質問に対しての答えだったそう。閉館の4月9日までに誕生日を迎える人にとってはとてもラッキー!と思っていたら、
「でも、これを一年間流し続けたら……」とボウイらしいユーモアが効いてとても素敵だ。
(井上貴子)