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    デペッシュ・モードの新曲を聴いた。鳥肌が立った。“Where's the Revolution”公開

    デペッシュ・モードの新曲を聴いた。鳥肌が立った。“Where's the Revolution”公開


    金曜日公開と予告されていた通り、デペッシュ・モードのニュー・アルバムからの新曲が公開された。その名も“Where's the Revolution”。

    ロシア・アヴァンギャルド風なヴィジュアル・イメージが示すとおり、内容は、痛烈なポリティカル・メッセージとなっている。パワフルで美しくてスリリングで、本当にかっこいい。

    彼らの名を世界的に知らせるきっかけとなった“People Are People”(84年)も、人種差別や暴力をテーマにした作品だった。
    MVは、無声映画『戦艦ボチョムキン』を彷彿とさせるもの。無慈悲な残虐性と芸術的な美が融合されたこの傑作映画は、まさにデペッシュ・モードの世界そのものだが、
    そんな彼らの表現が30年以上経ってもまったくぶれていないどころか、進化しているのがすごい。

    デペッシュ・モードの結成は1980年、地元のミュージシャンとデヴィッド・ボウイ『ヒーローズ』のジャム・セッションをしていたデイヴ・ガーンの噂を、ヴィンス・クラークが聞きつけ、ヴォーカリストに誘ったところからバンドの物語は始まった、というのは有名な逸話。
    その後メンバーの脱退、ドラッグやアルコールの中毒、自殺未遂、闘病などを乗り越え、バンドを続けている、ということ自体ひとつの奇跡だが、
    それ以上に、世界へのメッセージをアートを通して表現するんだ、という強い意志と才能を爆発させていることに感動する。

    3月リリースのニュー・アルバム『Spirit』が心から待ち遠しい。(井上貴子)
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