今年出てくる女性アーティストは
どれもこれも個性的な面々ばっかりなのだが、
(リトル・ブーツにしろフローレンス・アンド・ザ・マシーンにしろ)
そのなかでも強烈なのがこのエボニー・ボーンズ。
現在発売中の号でもチラッと紹介したが、まあ面白いアーティスト。
彼女は目がチカチカするような色の衣装(自身でデザインしているらしい)
を身にまとい、折衷主義的なビートとカラフルな音色を鳴らす。
すべては現実世界に対する明確なレジスタンスだが、
しかし彼女は、M.I.A.のように生まれながらの
反骨心や闘争心を持っているわけではない。
かといって、アートにおいてのポーズとして
ラディカリズムを気取っているわけでもない。
彼女の闘争や抵抗には、根拠や明確な敵が、ない。宙ぶらりんなのだ。
ポジティヴであればあるほど、オプティミスティックであればあるほど、
それは世界と乖離した「異物」としてノイズを巻き起こす。
世の中のインディ・バンドがみんな「異物」になろうとしているのは、
地に足着けていることがこれほど危険な時代はないからだと思う。
エボニー・ボーンズが鳴らす極彩色の乱痴気騒ぎは、
崖っぷちに向かって踊りながら行進しているようでもあるが、
だからこそ、その音はハーメルンの笛吹きのように魅力的だ。
次号でインタヴュー載せるので、チェックよろしくお願いします。(小川)