これはもう、史上最高のSONICMANIAと言っていいのではないか。
SUMMER SONICの恒例前夜イベントとして8月18日に開催されることが報じられ、出演アーティスト第1弾が発表、チケット先行発売が進んでいた2023年のSONICMANIA。フライング・ロータスやジェイムス・ブレイクをはじめ、サマソニへの参加も決まっているサンダーキャット、国内アーティストではサマソニ大阪への参加と併せてずっと真夜中でいいのに。のSONICMANIAラインナップ追加が報じられていた。
そして開催を4ヶ月後に控えた4月には、80年代から闇の中で先鋭的グルーヴを紡ぎ続けてきたオウテカをはじめ、国内外のアーティストたちも参加決定。一堂一夜に会するには余りにも濃い顔ぶれとなっている。
エレクトロニックミュージックを基調としながらも、ジャズやヒップホップ、テクノやダンスポップやエクスペリメンタルと、その色彩のグラデーションは豊か。レフトフィールドに攻めながらも魅惑のポップさを兼ね備えた、世界にもなかなか類を見ない充実のラインナップである。
史上最高と呼びたくなる理由はもうひとつあって、過去のSONICMANIAの美しく刺激的な記憶を呼び起こすアーティストたちの参加(フライローやサンダーキャットらは、2018年のBRAINFEEDER NIGHTも記憶に新しい)により、独立したひとつのフェスとして歴史を背負い始めたSONICMANIAを感じるのである。
もちろん、未来へと繋がる歴史には新たな物語も必要だ。昨年には飛躍のサードアルバム『デーモン・タイム』を発表したムラ・マサ。そのムラ・マサと共作/共演経験もあるパンキッシュなグライムの鬼才=スロウタイはキレッキレの傑作『UGLY』を携えて参加だ。同じくUKの気鋭ハイパーポッパー/ラッパーであるシャイガールは、この4月にデビューアルバムのデラックス/リミックス版となる『Nymph_o』をリリースしたばかり。夜と闇の物語を紡いできたベテランから若手へとバトンが手渡される、ロマンチックな開催になりそうだ。 (小池宏和)
SONICMANIAの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』6月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
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