現在発売中のロッキング・オン11月号では、ジェイミー・エックス・エックスのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
●9年ぶりのソロアルバム『イン・ウェイヴス』は、大胆なほど力強い情熱と、繊細な情緒表現が織り成す作品だと感じました。ご自身ではどうですか?
「実は完成させるのがすごく大変で強烈だったから、今は一旦作品から遠ざかっているところなんだよ。だから改めて聴いたときに満足できるものであったら嬉しい。制作終盤は、これまで作ってきたあらゆるものの中で一番大変だったけど、一番楽しかったんじゃないかと思う。ずっと長いこと、自分のアルバムをまた作ることはないんじゃないかと思っていたんだよ。大変だし、作る理由もそんなになくて。でも4~5年前くらいから、またリズムを掴んだというか、スタジオにいるのが楽しくなってきて、そもそも自分が音楽を作り始めた理由を思い出して、再び恋に落ちたという感じ。最初に書いたのがアルバムの1曲目なんだけど、元々は別にアルバム用に書いたわけではなくて、自分のDJセットでかけようと思っていたもので、それが……8年くらい前だったかな。それ以降も常に何かしら作ってはいたけれど、フルアルバム用のアイデアやコンセプトはなくて。それでパンデミックで時間ができて、落ち着いて過去15年間に起こったすべてのことを振り返ることができた。音楽に関係ない普通のことをしたりして、そしたらまた作ることが好きになったんだ」
●アシッドハウスやユーロディスコ、クラブジャズ、ドラムンベース、トリップホップなどが混在した90年代ダンスカルチャーの匂いを強く感じるのですが、型にハマったサウンドというよりも、あの時代に渦巻いていたピュアな欲求だけを掬い上げている手応えがあります。
「まずダンスミュージックは循環していて、過去の影響を受けていることが多いと思う。前作の『イン・カラー』はすごくノスタルジックなアルバムで、僕がまだクラブに行くには幼かった時代の音楽を自分の頭の中で作り上げたというものだったんだけど。それに対して今作では、できるかぎり今ここに存在しようとしていたというか、過去についてあまり考えず、スタジオにいるこの瞬間や、クラブやフェスティバルや大きなダンスフロアで音楽を演奏している瞬間を楽しもうというもの。つまりノスタルジーから離れようとしていたんだよ。でも当然ながらダンスミュージックには常に過去という要素が含まれているからね。自分が聴いて育った音楽をサンプルしたりしているわけで、どうしてもノスタルジックな要素は入ってくるとは思う。でも、とにかく後ろを向かないようにしていたというのはあるかな」
(以下、本誌記事へ続く)
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