ベス・ギボンズ:フジロック出演も話題の彼女、10年越しのソロALが完成 ―― 永遠の幽玄さが世界を撃つ

ベス・ギボンズ:フジロック出演も話題の彼女、10年越しのソロALが完成 ―― 永遠の幽玄さが世界を撃つ - rockin'on 2024年5月号 中面rockin'on 2024年5月号 中面

ポーティスヘッドのベス・ギボンズが5月17日に初のソロアルバムをリリース、さらにフジロック出演も決定! 立て続けに届いたビッグニュースに驚いた方も多いだろう。長きにわたり、出るか出るかと囁かれていたアルバムがついに発表されるのだ。

2002年にラスティン・マンこと元トーク・トークのポール・ウェブと組んだ共作『アウト・オブ・シーズン』はあったものの(これも傑作!)、純粋なソロとしては今回が初めてとなる。そもそもベス・ギボンズは2013年にドミノ・レコーズと契約していたのだが、発表まで実に10年を要した待望の作品だ。

その間、奇しくもポーティスヘッドの再評価はどんどん進み、ダビーなサウンドを妖艶なボーカルで操るベス・ギボンズの才能は、若いミュージシャンから多大なるリスペクトを受けてきた。2022年にはケンドリック・ラマーのアルバムに客演し、陰鬱な美声を世界中に届けたことも記憶に新しい。つまり、この10年の間に、世の中がますます彼女の音楽を求めてきたのだ。

『ライブス・アウトグロウン』と題されたアルバムタイトルは、多くの別れを経験して死に近づいている自身の現状について「色々なことを乗り越えた今、私はただ、勇気を持たなければならない」という想いが込められているとのこと。すでに先行曲となる“フローティング・オン・ア・モーメント”もリリースされており、変わらず流麗で耽美的な歌声を響かせている。本人が「ブレイクビーツやスネアから離れ、ウッディな音色を重視した」とコメントしている通り、ノワールな雰囲気は保ちつつも温かなサウンドが特徴的だ。

アークティック・モンキーズはじめ、最近ではザ・ラスト・ディナー・パーティーも手がけたジェームス・フォードがプロデュースに参加したというのも気になるポイント。果たして、ベス・ギボンズは老いと別れをいかに描いているのだろう? そして、フジロックではどのようなパフォーマンスを見せるのか? 次号のロッキング・オンでは最新アルバムの徹底解説も掲載。10年待った分、『ライブス・アウトグロウン』の世界にたっぷりと浸り、その魅力を存分に味わいつくそう。 (つやちゃん)



ベス・ギボンズの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』5月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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