2012年のダウンロード・フェスティバルに、メタリカがヘッドライナーとして出演する。
そしてその会場で、バンドは『メタリカ』(通称『ブラック・アルバム』)完全再現ライヴに挑戦するという。
彼らは、ご存知の通りルー・リードとのコラボ・アルバム『LULU』をリリースしたばかり。その一方では、早くもニュー・アルバムの制作に着手したことをベースのロバート・トゥルージロが仄めかしていて、そして、『ブラック・アルバム』完全再現ライヴのアナウンスである。
最近の彼らの状況を見ると、その勢いは更に何段階かギアのあがった印象すら受ける。
この圧倒的なスケールのデカさ――それこそ、メタリカがメタリカである所以だとも改めて思った。
そういう意味でも『ブラック・アルバム』は象徴的だ。
アルバムがリリースされた91年当時は、古くからのファンから反発も受けるという皮肉な現象が起こったが、このアルバムを機に、彼らはメタル畑を超えたところでメタルを愛し、ヘヴィなギター・リフを炸裂させる巨大なバンドとしての歩みをはじめ、今の姿に辿り着いたのだから。
ブラック・サバスの出演も決まっているし、来年のダウンロードは特別なものになる予感。(塩澤)