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    マルクマスはやっぱりマルクマス

    マルクマスはやっぱりマルクマス

    先ほど、渋谷のduoでスティーヴン・マルクマス&ザ・ジックスのライヴを観てきた。

    2年前、Studio Coastで観たペイヴメント再結成以来のマルクマスである。
    昨年出た『ミラー・トラフィック』が、ソロ史上、もっとも身に染みた作品だっただけに(それは、臆することなくペイヴメントしてたアルバムというのと関係なくはない)、それらの楽曲を“ペイヴメント再結成”を経たマルクマスがどう演奏するか楽しみだったが、どうやら本人は本調子ではなかったらしく(MCでドイツとエアコンのせいにしていた)、演奏(特に歌は)普段に増してへなちょこだったし、あとやっぱりジャネット・ワイズがいないのは悲しかったが(新ドラマーのおっさんテイストも嫌じゃなかったけど)、とりあえず”Stick Figures In Love”や”Asking Price”など新作のお気に入りを生で聴けたのはよかった。

    “Forever 28”を「次の曲はフォーエヴァー21、渋谷最高の店だから」とイントロデュースしたり、「クラプトン、マルクマス、ベックってな感じだろ? ちなみにジェフ・ベックのことだから」という意味不明のMCをかましたり、相変わらず笑えなジョークをかましていたのもよし。
    ステージ上で他のメンバーとやたらと内輪にじゃれあってたのもよし。
    マイクを手にしたとき、シールドが抜けたことに気付かなかったのもよし。
    よれよれのポロシャツもよし。
    マルクマスがマルクマスでしかなかったライヴは、やはり素敵な体験だった。
    あとやっぱり“Here”が名曲中の名曲だって確認できたのもよし。

    ひとつ、かなり気になったこと……”Real Emotional Trash"のジャム部分で、マルクマスがボソボソと歌っていて、なんだっけこれ?って思っていたら、ジェーンズ・アディクションの“マウンテン・ソング”だった。
    確信はないのだが、恐らくそう。
    なぜジェーンズ?(内田亮)
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